<INDIE INDIE INDIE>
8/27(Tue)
アンと私 / FRSKID / JIGDRESS / Jam Fuzz Kid
まさに酷暑という名の如し暑さの日が何日も続いたり、夕立のレベルを超えたゲリラ豪雨など、自然の力を充分感じさせられた今年の夏。そんな夏、8月も終わりに近づいたこの日も、自然は黙っておらず、台風10号が迷走。時を同じくして、この日イギリスのロックバンドOasisがまさかの再結成を発表。様々な意味で世の中が風雲急を告げる夏の終わり。そんな中、この日のDaisyBarは、DaisyBar企画イベントで、アンと私、FRSKID、JIGDRESS、Jam Fuzz Kidという4組の顔合わせ。まさにDaisyBarならでは、激動の世界を反映する様な濃い顔ぶれ。そんなバンドとお客さんのパワーで、平日、そして台風が迷走するなか、多くの人達がオープンから集まってくれた。まずトップで登場はJam Fuzz Kid。3年振りの登場。久々に彼等のLIVEを観たけれど、3年前観た時よりもバンドがフロアー、オーディンスに近づいてきた様に感じた。それを支えているバンドのGROOVEも、更に力を増していて、最終的にフロアーを全体をきっちり揺さぶる。そこにボーカルRIKIのフロントマンとしての存在感も相まってこれぞロックバンドという存在感を充分に見せつけた。そして二番手、アンと私。コアな部分は変わらないと思うのだけれど、だからこそ、毎回次は何を唄うのか、どの視点で誰にカメラをあてて唄うのかが気になるバンドの一つ。今回、こうしたDaisyBar企画という事もあってか、初期衝動的な、どこまでいっても満足なんか出来ない、もっともっと、と言う、ある意味ロックンロールの命題をガッツリ前面に感じるパフォーマンス。正にロックンロールバンドであり、ロックンロールスター。彼等のそうした本質の部分の熱量がオーディエンスにもダイレクトに伝わっているのがしっかりとわかった。そして三番手登場は、FRSKID。バンドが登場すれば一気にFRSKIDワールドへと一変させるバンド力。地続きではあるけれど、また異世界に連れて行ってくれる。笑顔の絶えないハッピーなロックンロールワールド。こちらの身体も自然と動き出す。ステージアクションからMC含め、そのカラフルな楽曲とパフォーマンスで会場全体を包み込んでくれた。そしてトリはJIGDRESS。こういうコンパクトな演奏時間でのJIGDRESSは久し振り。まさに一気に駆け抜けて行く。矢継ぎ早に、その音、リズム、言葉を投げ込んで来る。濃密ながら、開放感も感じさせてくれるフレーズ。ワンマンや彼等主催イベントとまた違った、こうしたイベントだからこその距離感もロックンロールバンド然として、4人の持つ純粋なロックンロールバンドとしてのカッコよさがギュッと凝縮されている様にも感じた。そんなJIGDRESSの貫禄のパフォーマンスで、イベントも大団円。冒頭でも触れた、Oasisの再結成の盛り上がりではないけれど、そうした90年代のブリットポップ、北米インディロックが筆者の様なリアルタイム世代だけでなく、新しい世代で盛り上がりを見せる2024年。この日出演してくれた4組の様な、日々の生きづらさ云々をも突き破る様な、ロックンロールスターバンドの存在が益々重要になってくると(勝手にいろんなものをリンクさせて)感じた一夜だった。(加)