LIVE REPORT

<ラブリーChristmas~LIFE IS a SHOW TIME~>

12/24(Thu)

ひらくドア/植木遊人/THE ラブ人間/サヨナラボーイ

12月、クリスマスシーズン。浮かれた街や人をみて、何を浮かれてるんだー!とか思う事も多々あるけれど、基本的に華やいだ街とか、電飾とか好き。そんなこの時期になるとオザケンをヘッドフォンで聴きながら、チャリで夜の新宿あたりを走りたくなる。
ひらくドアが DaisyBarに初めて出演したのは08年の夏頃だったと思うけれど、初めて観た時に、フリッパーズやオザケンなフレーズがちりばめられていて、当時はすっかり、そうした所謂渋谷系なバンドと出会う機会が無くなっていたので、面白くて新鮮だなーなんて聴いてた。更に、只、 ポップを奏でているだけかと思うと、時に生々しい歌詞が出てきたり、 メンバーが客席に乱入しだしたり、もう少しモテモードでやれそうな気もするけれど、なにかこうアンダーグランドな空気を醸し出さざる得ない感じが更に面白くて印象的だった。そんな彼等のLIVEを観て、クリスマスシーズンに、オザケンを聴きたくなる感覚で、ひらくドアを、クリスマスに観たいなーと思った。そしてこの09年、その思 いを実現させるべくかなりゴリ押しな感じで12/24にひらくドアをブッキング。THE ラブ人間、サヨナラボーイも必然的に決定。そして、THE ラブ人間といつか対バンしたら面白いだろうなーと思っていた、植木遊人も決定で、かなり派手なもう賑やかで濃ゆい事こ の上ないメンツで大クリスマス会決行。この日のBGMはひらくドア加藤君選曲で、痛快ウキウキ通りから始まる選曲がナイス。そんなクリスマスムードと共に、フロアも良い具合に人で埋り出した所で、トップのサヨナラボーイ登場。1曲目彼等の表題曲と言っても良い楽曲サヨナラボーイでスタート。この楽曲、本編ラストに唄われる事が多かったけれど、前回のイベントの時と同様この日も一曲目に披露。こういう必殺の曲を頭に持ってきてもLIVEを成立させられるという彼等の自信が伺える。彼等は09年春からDaisyBarに出始めてくれているのですが、この短い期間で自主企画も成功させたりと、そうした事がその自信に繋がってきていると思う。若さもあって成長のスピードが早い。更にいつも飄々としているのだけれど、楽曲やMCで随所にその芯の強さを感じる。2010年、そんな彼等に更に期待。二番手はTHE ラブ人間。それぞれがコスプレでクリスマスモードを盛り上げて登場。サニーデイや、はっぴぃえんど、更に日本のフォークソングにも通じる様な楽曲に、前のめりでグイグイ来るパフォーマンスを展開。バンドの編成としてはキーボードやヴァイオリンなども入っていて、それらの楽器が哀愁だったり、オーガニックな雰囲気も醸し出しつつも、最終的にかなりロックで骨太な音をたたき出す。 LIVEが進むつれ、ステージングも熱くなり、着ていたコスプレも脱ぎ捨てて、更に前のめりで、コール&レスポンスの嵐で、会場の温度上げて終了。そして、三番手植木遊人。かなり久し振りのDaisyBar登場。マーシャルにテレキャスターを突っ込んだ、ソロ仕様。この日は他の出演者三組が、顔見知りと言う事もあり、植木さん的にはアウェイ感もあったと思うけれど、そこで燃え、更に自分のモノにしてしまうのが、植木遊人。久々に観たので、始めて聴く曲も多かったりしたけれど、LIVEの濃さは相変わらず。アクロバティクなパフォーマンスは以前に比べ控えめになった気もするけれど、その分逆に気合いというか、よりウルフルなコミュニケーションが展開され、いつもながら一人を感じさせない圧倒的な嵐の様なLIVEで会場がまた更に一つになっていた。そんな嵐の様なLIVEを受けて登場したのが、トリのひらくドア。クリスマスな電飾、ツリーなども用意してくれて、クリスマス度もUP。LIVEはあくまでマイペースで淡々とポップを奏でつつも熱い感じ。音はなにか以前よりスッキリした印象で、各パートの棲み分けと言うか、役割がきちんとできた様で、少し観ない間にバンドとしての成熟度も上がっていた。ホント毎回新曲も披露されるし、噛み合っているのかいないのか分からないMCも含め毎回楽しい。後半は一気にパーティーモード全開で、お客さんも笑顔で、本編終了。その後、自動発生したアンコールに応え、09年のDaisyBar的クリスマス会も終了。イヴにお客さん来てくれるか心配していたけれど蓋を開けてみれば盛況で、みんな楽しんでくれてなにより。ホントそれぞれのバンドのそれぞれのラブが溢れる一夜だった。楽しかった。(加)