LIVE REPORT

<伊藤コウスケ Birthday Party!>

6/11(Sun)

submen / 伊藤コウスケ with Special Band / Droog / myeahns / the twenties / DJ;狩野省吾(hotspring)

この日は、hotspring、そしてsubmenでベースを弾く伊藤コウスケの誕生日企画。と言う事で、彼がベースを弾く、hotspring、submen、そしてこの日だけの彼のSPECIALバンドで、伊藤コウスケが出突っ張り、弾きっ放し、と言う企画。の筈だったのだが、5月末hotspringボーカル、イノクチの負傷によるライブ、ツアーキャンセル、そしてシングルの発売も延期と言うかなりヘヴィーなニュースが飛び込んで来た。開催のほぼ2週間前と言う状況。そうした中で、こちらが想像出来ない様な葛藤があったと思うけれど、そのままイベントは開催する事に。その開催の数日前にDroog、myeahnsの出演が決定、そしてthe twentiesの出演も当日発表され、更にはDJでhotspringギター狩野省吾も決定。凄いとしか言いようがないメンツがこの数日間で集結。hotspring、submenがどれだけ皆に愛されているかと言う事がわかる。オープンからお客さんも詰めかけ、狩野のDJがフロアーを温める。前々日がTheピーズの武道館だったと言う事もあってTheピーズ多めの選曲だった様な。そしてトップに登場したのはDroog。久々に30分SETで観たからか、初期の彼等の様な一気に畳みかけるライブで、もう観ていてこれぞロックンロールと率直に思わせてくれる、豪快且つ痛快なパフォーマンスだった。そして2番手に登場はthe twenties。なんとボーカルのタカイが前日より声が出なくなったと言う事で、この日はボーカル無しのインストゥルメンタルthe twenties、タカイはギターを弾くのみ。ボーカル抜きでどうなるんだろうと思ったけれど、これがまた彼等のサウンドとGrooveの厚さを証明させる様なパフォーマンス。完全にダンスミュージックと化して、後半はトランス状態。普段観ているとやはりロックなんだけど、それはタカイのボーカルがダンスミュージックにロック度数を高めているのかも、などと思った。そして3番手はmyeahns。ベース、コンノが松葉杖で登場していたけれどそんな事も気にさせないロック、ソウルの王道的なパフォーマンス。昨年観た時から編成も変わってポップさにも更に磨きがかかって、純粋に観ていて楽しい気持ちよいロックンロールでガッツリ会場を沸かせた。そして4番手登場submen。現体制になってからのsubmen、益々パワーアップ したオルタナサウンドに、どこか懐かしいようなメロディとシンタロックのボーカルが乗って、よりロックに、よりポップになっていると思う。危うさのなかにも、これぞsubmenという安定感バッチリのパフォーマンス。あとで聞いた所によると、ドラムのモットが手を手術したとかで、ギリギリまで叩けるかどうかも分からなかったとか。ここまで来ると、よくまぁ次から次へといろんな事が起こるものだと感心してしまうけど、企画者としてのあれやこれやに加え、そんな事まであった中でもこの安定感あるパフォーマンスを見せた彼等は流石。そして最後は伊藤コウスケ with Special Band。ベースは勿論伊藤コウスケ。ギターにDroog荒金、ドラムにmyeahns茂木と言う布陣。そしてこれも後からMCで明かされたのだが、本来ここにボーカルとしてthe twentiesタカイが参加する予定だったとの事。それが前日の声の不調で急遽この日出演バンドのボーカリスト達が入れ替わり立ち返りでボーカルをとる事に。前日に振られ、唄いきる彼等もホント流石。いろいろとクライマックス満載だったけれど、後半Oasisの「Don’t look back in anger」をシンタロックがボーカルで唄っていた所にthe twentiesタカイが飛び込みで参加し声を振り絞って唄ってました。この「Don’t look back in anger」がクライマックスかと思いきや、終盤曲順とか記憶が曖昧だけれどhotspringの曲もやったりで、ステージ上もかなり人が増え、最後にTHE HIGH-LOWSの「日曜日よりの使者」を皆で演奏。いやーこれがお客さんやバンドや皆の思いがグッと入って、何と言ってよいかわからないくらい感動的だった。いろいろあり過ぎで、ヘヴィーになってもおかしくなかったけれど、結果、参加した皆が笑顔で前を向けた、そんなイベントだった。これはこの日主役の伊藤コウスケ、そしてシンタロック始めhotspring、submenのメンバーの人柄と彼等の音楽の力だと思う。そしてhotspring不在ではあったけれど、彼等の存在の大きさも感じた、そんな一夜だった。(加)