<Gold Experience>
7/02(Sun)
THE BLONDIE PLASTIC WAGON / The cold tommy / batta / TENGUSTAR
この4バンド、DaisyBarに何度も出演してくれているバンドで、個別には対バンしていたりと言うのはあったと思うけれど、この顔合わせはありそうで無かった。それぞれ頻繁に出演していた時期が異なったり、と言うのもあったけれど、いろいろなタイミングが重なって、この濃いロックバンド4組の顔合わせが実現。もうこのバンドの名前が、4組並んだ時点で、濃密な時間になるだろうと思ったけれど、結果から言うと、その想像を遙か上を行く強力なロックンロールのせめぎ合いが展開され、鳥肌ものだった。開場から多くのお客さんが詰めかけてくれ、この日のイベントに対する期待感が漂っていた。そして、この聴衆が、この日の熱を更に高めてくれた事は確か。そうした空気の中、トップのTENGUSTARの登場。3ピースのロックバンド。技術的には、危うい部分もある彼等だけれど、そうした部分をも熱量とGrooveに替え、楽曲の良さで更にそのGrooveを押し上げ会場を一気に盛り上げた。DaisyBarでもお馴染みで、もう何年もコンスタントに出演してきてくれている彼等も、この日の出演者の中では、チャレンジャー的な立場。思い切りよく、当たって砕けろな部分もあったとは思うけれど、その自分達の役割をきっちり果たしながら、このイベントの熱の平均温度を一気に高めるパフォーマンスだった。そして2組目登場はbatta。4月にFirmamentの企画で久々にDaisyBarに登場した彼等。それ以前の出演を遡ってみると、2015年10月、まさに、この日出演のTHE BLONDIE PLASTIC WAGONと対バンして以来だった。その2年間、当時のレーベルと離れたり、メジャーからシングルをリリースしたりと、彼等の状況もいろいろと変遷はあり、そうした中でまたDaisyBarのステージに還って来た彼等。会場の熱をそのまま上げつつも、ロックンロールをやりますと言って、スローなナンバーを披露したりと、COOL過ぎる気もするけど、確かにそれは、ロックンロールでしかないと納得。そうした尖りつつ、ストイックな姿勢こそが、彼等のリスナーに対しての誠実さだと思う。そうした所も変わらずbattaらしいと思った。そして三番手登場The cold tommy。ニューアルバム「BABY OVER THE WORLD」のリリース目前であったこの日、リードトラック <アカツキ>のMVも公開され、そのアルバムへの期待度も高まった中でのライブ。新体制になってからの、突き抜け感と開放感が増したパフォーマンスを炸裂させ、まさに圧巻のGroove。元々ライブパフォーマンスに定評のある彼等だったけれど、今の彼等のライブは、キャリアの中でもまた違った角度で、そのGrooveとポップ感を増強させ、進化したモノになっている。ボーカルギター研井が何度も「楽しい」と言っていて、それが彼等の今の絶好調感を表していた。そのパフォーマンスをリスナーもしっかり浴び、呼応して会場は更に沸いた。そしてトリで登場はTHE BLONDIE PLASTIC WAGON。これまで3組の強力なパフォーマンスの後で、それを受けつつ、よい意味で自分のペースを崩さず、スタジアム感のあるGrooveと繊細な世界観をキッチリ表現して、風格を感じさせた。キャリアも長いバンドなので、メンバー変更などいろいろと紆余曲折あったのだけれど、そうした何かしらの節目でここDaisyBarでライブを行ってくれている彼等。そのメンバーが変わった節目でDaisyBarで初めて演奏した楽曲も披露したり、初期の曲も当然キッチリ押さえてくる。彼等のキラーチューンも、その初期衝動を残したまま、今のサウンド、リズムに変換させて、それが更に強度を上げていた。そのバリバリの最前線感はさすが。THE BLONDIE PLASTIC WAGONが、そうした貫禄のパフォーマンスで、この濃密なイベントをキッチリと締めてくれ、イベント終了。各バンドがそれぞれ重力を持って牽引し合い、ギター鳴りっぱなし、リズム炸裂、そうした上で、唄の強さを感じさせてくれる、まさにロックンロールな熱い一夜となった。そして多くの人の記憶に深く残る一夜にもなったと思う。(加)