<BET IT ALL>
1/12(Fri)
a flood of circle
w/Frank Sugar Blanket/hem/Average79
a flood of circle。たまたま耳にした音源がカッコよくて、声をかけ昨年10月DaisyBar初出演。そしてこの日、DaisyBar三度目のライブ。メンバー4人全員二十歳。若い。この日は、ソウルの名曲THE IMPRESSIONSの「PEOPLE GET READY」という渋すぎなSEでメンバー登場。 ステージに立つといきなり弱冠二十歳とは思えない貫録を見せるというか、場を制圧するような雰囲気を発しだす。そして一曲目「ブラックバード」のギターのリフが鳴り出しライブスタート。そこに更にもう一本のギターのリフが重なり二本のギターのリフが絡みだし、と文章にすると、ありがちなつまらないライブレヴューみたいでもどかしいですが、このイントロ聴いただけで、ワクワクしてしまうし、これから始まるライブを期待するのに充分。そして、そこに乗っかって行くボーカルがまた存在感ありすぎ。歌詞の中に何度も「悲しみ」という単語がでてくる様に、詞の世界は、決してハッピーなモノでも無いけれど、その乾き具合というか、割り切り具合というか、突き放し具合が、重くなくロックの文脈に乗ってすっと入ってきて感動できてしまう。ほとんど諦めながら、かろうじて希望を持とうとしている感じが、決して内に入って行く表現になっておらず、きちんと外側に向かっていて、そこがポップだしリアルにも感じる。演奏も曲の中で丁寧に緩急を付け、キメもかなり効果的に楽曲をGROOVEさせて行く。そして、土台にはコンテンポラリーなロックやソウルも感じるし、それだけでなく現在進行形の音楽とのリンクも感じる。
このバンドを見ていると決して音楽性は一緒と言う訳では無いけれど、いろんなバンドの面影が被って見えてくる。ちなみにこの日は何故かストリートスライダースを思いだしてしまった自分がいた(メンバーにスライダース知ってる?と聴いたら当然の様に知らないという答えが帰ってきて、ジェネレーションギャップを感じたけど)。そして自分がローティーンの時にこのライブを見ていたら、a flood of circleみたいなバンドがやりたいと思ってギターを始めたかもしれない、なんて考えながらこの日のライブを見てたりもした。DaisyBarでのこれまで三回のライブのセットリストはほぼ同じに関わらず、毎回ライブが良くなっているし、毎回新しい発見がある。これからが更に楽しみ。(加)