LIVE REPORT

<DaisyBar 11th Anniversary~TRIPLE BARREL~>

3/16(Wed)

The cold tommy / ブリキオーケストラ / The holy’s

実力あるバンド3組をガッツリ観てもらおうと言うこの3マン企画。今回はDaisyBar11周年と言う事で、The cold tommy、ブリキオーケストラ、The holy’sと、DaisyBarでも馴染み深い3組による3マンが実現。そしてこのイベントが決まった後、The cold tommy、ドラム松原の脱退がアナウンスされ、この日が彼のThe cold tommyでのラストLIVEと言う事に。バンド自体は勿論続いて行く訳なのだけれど、一つの節目の日となる事は間違いない。The cold tommy、彼等がコンスタントにDaisyBarに出演し始めてくれたのは、2010年から。2010年のDaisyBar5周年の際に出演してくれ、そこから何度か出演してくれ、その年に、彼等の自主企画「マルト」の第1回も開催。3ピースバンドで、3人なのに、こんな音出しているのか、と思ってしまう、破格の音というか、まさに3人がぶつかり合う様なパフォーマンス。そのパフォーマンスが毎回圧巻で、更にはそのGrooveが毎回進化して行く様が見えた。そうしてリスナーを増やして行って、2011年の12月にDaisyBarで行ったワンマンは見事SOLD OUT。その後メジャーデビューも決まり、その報告的なワンマンも開催したりと、様々な歴史を刻んで来てくれている。そして今回、松原のラストのステージとしてDaisyBarを選んでくれたのも嬉しい事だ。と、言う事で、この日は、そうした事も加わり、既にオープンから多くの人が詰めかけ、フロアーもかなり密度高め。そんな中、まず一番手のThe holy’s登場。急遽そうした特別なストーリーも加わりはしたけれど、そこを踏まえつつも、彼等らしいマイペースなLIVEを見せる。とは言え、パフォーマンスは序盤から熱く、その彼等のGrooveを叩きつけてくれていた。途中演奏された新曲も、また新境地を予感させ、これからを期待させるモノだった。そんな熱のこもったパフォーマンスのせいか、序盤でギターの弦が切れたりと、万全とまでは行かなかったかもしれないが、この日の3組の一角として、存在感を示していた。そして二番手はブリキオーケストラ。実は、彼等も、DaisyBarで5/15に行われるワンマンを以て活動を休止すると言う事が、この数日前にアナウンスされていた。この日、ボーカルギターの多田羅がMCでも触れてくれていたけれど、彼とは前身バン ドThe Jerry of Beat’sの時から、ホントDaisyBarの初期、まだ彼等が大阪にいた時からの付き合いになる。そして良く考えたら、このブリキオーケストラとしての付き合いの方が、前身バンド時代よりも長くなっていた。なので、彼等の活動休止にもまた様々な思いはあるけれど、この日も、ダブ調の曲が増えていたり、数年前のモードとは変わってきた所もあるかもしれないな、とも思った。しかし、この日最後に演奏された楽曲「ロックンロール」は、彼等が最初にLIVEした時に既に演奏されていた曲。この日もそんな、いろんな思いや物語を乗せ、深く、感動的に響いた。そして、ほぼ満員状態に膨れあがった会場に、この日のトリThe cold tommyが登場。もうこれまで通り、いやこれまで以上の熱をステージから発する3人。まさにこの3人の怒濤のぶつかり合いから生まれるGrooveとサウンドは圧巻。松原が組んだという、新旧織り交ぜたSETリストも、彼等の歴史を見ている様で良かったし、あらためての発見もあったりした。これでもかと繰り出される楽曲に、フロアも大いに揺れて、まさに渾身の本編終了。アンコールを望む拍手も当然鳴り止まず、二度のアンコールにも応え、多くのリスナーと共に、3人の歴史を見事に昇華させた。そして、このLIVEを観て、この3人のGrooveの一つの頂点に達した完成形を見た気もした。本人達でなければ分からない部分でもあるのだけれど、更にこのGrooveを進化させる事も出来たのかもしれないけれど、きっとこれまで の拡大再生産的な事を、お互いが避けた結果が、今回なのかも、と思った。いろいろな感慨や、思いもありつつ、今後のThe cold tommyがまた楽しみになった。そんなLIVEでもあった。