LIVE REPORT

ライブハウスのイベントもいろいろあって、ライブハウスのブッキングのイベント、バンドの自主イベント、いわゆるイベンターさんのイベント等々。それぞれに、それぞれの特徴があったりするのだけれど、そんな中で、最近は、この、でむちんの企画だったり、同じく2月に行われ、SOLD OUTしたコウ君の企画や、遡ればヒロの企画もそうなんだけれど、ライブハウスに足を運ぶリスナーの個人企画が増えてきた印象がある。そしてこうした企画は、ライブハウスのブッカーの自分では思いつかないし、やらないというか、出来ないだろうなーと思う様な事が沢山ある。ホントに凄く特徴的で、勉強にもなる。この日は、東京在住の大学生(女子)でむちんによる企画、東京どッかん。企画者の、でむちん、元々、高校生の頃から集団パラリラのライブなどを観にきていたとのことで、そこから企画を行いたいと思い立ち(パラリラ、ずっと高校生をライブに無料招待しており、その成果のひとつかも)、パラリラの後押しもあって、昨年の4月に第一回の企画をここDaisyBarで開催。その第一回は、集団パラリラ をはじめ、THE 天国カー、ザ・童貞ズ、ゲスバンドを集め大盛況。ブッキングしたバンドや、その一回目のサブタイトル「下北沢よ 吹っ飛んでしまえ」だったりに、彼女のパンクスピリッツが垣間見えたりもして、楽しくも、且つかなり濃厚な企画だった。そして今回はその企画の第二弾。今回もかなりの強力なメンツ。最後の最後でDJにロマンチック☆安田(爆弾ジョニー)も決定。この日はバレンタインデーと言う事もあり、チョコレート食べ放題と言う事で、DaisyBarの至る所に、でむちんの用意したチョコレートの山。本当、「山」と、言っていい程に大量のチョコで、バレンタインモード満載。オープンからお客さんかなりの数入ってくれて、フロアの人口密度もかなり上がり、熱も上がる。トップのレモン汁。は、その熱に応えるというか、更に煽る様な全力疾走のライブを展開。そして二番手ヘヤアズ。雰囲気は、何かだらっと緩い感じも ありつつも、そこから放たれる楽曲はポップ。脱力系ポップというか、正体が掴めないというか掴ませない感じがよかった。もうこの2バンドだけでもかなり盛り沢山で濃密。そこに更に笹口騒音ハーモニカという強力な個性が登場。百戦錬磨の彼だけに、更に過剰なエネルギーを放ちつつも、その場の熱の沸点を、状況に応じてうまくコントロールする様なライブを見せてくれ、押し引きしながらしっかりと確実に持って行くライブはさすが。そして、マーガレット廣井＋げるしー登場。こちらも圧巻のGROOVEを放ちつつ、エネルギーが目減りしない枠一杯まで足して足して、さっと引くというか、濃厚でありながらサクッとしたパフォーマンスを見せてくれた。いよいよこの日、トリを務めたのがチカチイロ。ゴリゴ リとうねるリズム隊に、女性ボーカルがのって、独自のGROOVEとポップ感を放つ。これだけの個性派が集まり、更には酒量も上がった会場の独特の空気感の中でも、堂々としたパフォーマンスを展開。これだけのイベントを見事に締め括るライブは見事。新たな発見でもあった。そしてイベントは無事終了。個人でやる企画というのは、リスクもあるし、本当大変なんだけれど、そのリスクを自分が引き受ける気になれば、なんでも試せるという事でもあって、この日のでむちん企画は、その思いきりと過剰さが見事にハマったと思う。やはりその思い切りと過剰さと言うのは、バンドや音楽、そして会場に来てくれたお客さんに対する愛だと思う。そして、イベントの盛り上がりは打ち上げまで継続。北海道勢恐るべ しな夜となった。