<ティンペッツ presents
1st digital single 「AIにのっとられる!」
release party>
11/11(Sat)
ティンペッツ / HINTO【TWO MAN】
この日は、DaisyBarをホームと言ってくれているティンペッツのレコ発企画。ティンペッツ、ボーカル&ギター吉田翔平自ら、MCで語っていた様に、ホームと言いながら一年半振りの出演。ホームとは何ぞや?、との疑問も無くはないけれど、DaisyBarをしっかり見てくれていて、ライブハウスの意義を理解してくれている。そして、その彼はこのライブレポートを定期的に読んでくれている一人であり、ティンペッツのライブレポートも書いてください、と嬉しい事も言ってくれる。なかなかタイミング無かったけれど(そもそもDaisyBarに一年半ぶりだし)、それでも繰り返しも言ってくれる。それは彼が大ファンであるというHINTOに出演依頼をする時の熱量とは全然ちがうとは思うけど、確かにへこたれない情熱系の人である。そして、そこにちゃんと言葉だけでなく行動するパワーがあり、そうする事によって実力、バンドの力を上げてきている。昨年はWWWでセカイイチとの2マンを開催。そして今回、HINTOとの2マンを実現させ、そして見事ソールドアウト。ホント言うだけではできない。と、言う事でこの日も見事ソールドアウト。お客さんいっぱいとなった会場、ステージにまず登場はHINTO。立て続けに放たれるビートで、あっというまに、フロアーをダンスホールへ。そして中盤のミディアムな楽曲も貫禄。その世界にドップリ浸かってしまう。そして後半も怒濤のダンスパンク。全てがリズムで全てがメロディというような、圧巻のパフォーマンスでフロアーの熱を上げ切って、終了。そうした、憧れのバンドのライブを受けて、ティンペッツ登場。DaisyBarはホームという事で緊張感は無い、との本人談の様に、気負わずではあるけれど、しっかりと熱のこもった集中力ある演奏を展開。彼等の楽曲は一言で言えば、ポップ。シティポップ的であったり、90年代な空気感も感じさせる。この日のレコ発となった「AIにのっとられる!」も披露。彼等の楽曲には、そのポップさと同時に世の中に対する批評性が随所に見られて、この楽曲はそれが前掲化。サウンドも一気に70年代ハードロック風味。彼等のアイデアの多さというか、音楽的バックボーンの太さも感じさせ、そこをしっかりと聴かせてくれる。そしてbpmが早い曲と言ってた「My Song」は、まさにHINTOなどからの影響も感じさせる楽曲。彼等の良さはそうした日本のロックだったり(ライブハウスに対してもそうだけれど)の歴史の延長線上に自分達がいるという事を理解している事。更にその過去、歴史をしっかり参照しつつ、「今」を作って行こうという気概。常に「今」を一番カッコよくしようとするという事は必然的に過去や歴史と向き合う事になる。尊敬する先達たちにも対バンを挑んで行くこともそういう事だと思う。常に「今」をカッコよくしようと言うのは大変な事ではあるけれどそこに挑み続ける、ティンペッツ。これまで少し特殊なバンドだなとも思ったけれど、しっかりとロック、ポップの王道にいるバンドなのだと、この日のライブを観て感じた。この日のイベントも見事、成功に終わらせた彼等。この勢いで日本の、いや世界のロックをそして、ホームのDaisyBarをドンドン盛り上げて行って欲しい。(加)