LIVE REPORT

<DaisyBar 13th Anniversary
~KOTORI『YELLOW』Release Tour-CORONA-~>

3/24(Sat)

KOTORI / And Protector / Mr.Seaside

KOTORI、3ヶ月連続CD発売第一弾「YELLOW」のリリースツアーの東京編と言う事で、KOTORI久々にDaisyBarに帰還。久々と書いたけれど、KOTORIが、前回DaisyBarで行ったのが、昨年2017年6月10日、「BPM190 Tour」の初日。そこから半年間のツアーを経て、約9ヶ月振り。実際その間、彼等のライブを観る機会はなかったのだけれど、この日観た彼等のライブパフォーマンスには、正直驚かされた。もうなんか、凄かった。この9ヶ月の間に、こんなことになってたのかっ!って位に。いや、9ヶ月とは言っても、そこまで久々な感じはしなかったのだけれど、ここまで強くなるものかと。そしてDaisyBarに詰めかけたオーディエンス(DaisyBarのキャパ的になんとなく普段あまりこの単語は使わないのですが、この日はまさにオーディエンスという言葉が似合う景色だったので)の反応も凄まじかった。実際、昨年の5月、6月とKOTORI、DaisyBarに出演して3回ライブを行っているのだけれど、どれも本当によいライブで、彼等のライブは、元 々よいのは分かっていたのだけれど、そこを遥かに超えて来た。この日はゲストバンドを発表する前にSOLD OUTとなっていたので、実際KOTORIにとっては完全ホーム試合ではある。そのゲストバンドのAnd Protector、Mr.Seasideもホントに素晴らしいライブを見せてくれ、だからこそというか、それを折り込み済みで、更に、そのホーム試合を完全にモノに出来るといか、そこを最大限使い切る力強さと余裕。そして、そういう姿がまさにロックンロールスターだった。新世代のロックンロールスターであると同時に、ある意味王道。だからこその新らしさと新鮮さを感じた。ここ最近、日々ライブを観ているなかで、所謂ギターロックというか、J-POP系の流れを汲むバンドのパフォーマンスが、テンプレート化されているというか、定型化されているなと感じる事も少なくない。見本があってそこを真似てライブをする事は基本的に間違ってないし悪い事だとも思わないけれど、何か一つの流行りみたいなモノになってしまう とつまらないなとも思う。KOTORIは、そうした所謂ギターロックなシーンともシンクロしてはいたと思うけれど、彼等のライブはまさにそうしたテンプレート化されたライブの真逆を行く。Oasisばりにシンガロングさせ、そのオーディエンスの盛り上がりも、決められた型というより、もっと有機的。機材トラブルがあっても、そのトラブルがより一層そのライブを強く面白くさせてしまう。何故か、お店のコロナビールを枯らそうと、お客に呑めと煽る(おかげ様で完売しました!)。昨年ライブを観た時も思ったけれど、KOTORIは、世代や年齢、大人になる事と言った事を歌ったりもしているけれど、そこには何か肯定感がある。そして、時代をこえて、世界を変えようと歌う。そこに今のリアリティを感じる。1995。阪神 大震災、オウム事件の翌年、カート・コバーンが亡くなった翌年でもあり、Oasisのセカンドアルバムが発売されたブリットポップ全盛期。そんな年に彼等は生まれた。まさにそうした1995年にどんな意味があるかは分からないけれど、何か意味があるような気がしてしまう。そんな世代の彼等が、これから何を見せ、聴かせてくれるのか、本当に楽しみになった。またすぐライブが見たくなってしまう、そんなライブだった。(加)