LIVE REPORT

<オレンジスパイニクラブ 1st mini album「イラつくときはいつだって」release tour”微熱”初日>

2/09(Sun)

オレンジスパイニクラブ / メメタァ / 大畑カズキ / the satellites

2019年、一気に頭角を現し、その存在を多くの人へ知らしめたオレンジスパイニクラブ。2020年に入って、その勢いは更に加速中。この日は、1/22発売となった1st mini album『イラつくときはいつだって』のレコ発ツアーの初日。その勢いを見せつける様にチケットも瞬く間の速さでソールドアウト。と、いう訳で、既に開演前には会場も満員。まずトップに登場したのはthe satellites。もう相変わらずの熱量満載のライブパフォーマンス。そんなライブを見せつつ、ボーカルの白石がMCで、昨日あばら骨を折ったとか、もう意味不明で終始アドレナリン全開。そんな演奏の中でも以前にも増して、曲、歌が立つ様になってきた。彼等の出演が発表された時には既にチケットがソールドアウトしていた状態で、ある意味ではアウェイ感があってもおかしくなかったけれども、グイグイと会場全体に食い込んで行く様は圧巻だった。そして2組目は大畑カズキ。昨年夏のNOWEATHERの活動休止後、ソロ、弾き語りでの活動を本格化。NOWEATHERのイメージとはまた違ったその表現手法に驚かされた。12月末にも、一度ソロでDaisyBarに出演していて、その時も驚いたけれど、益々ソロとしての表現に磨きがかか っていた。発声からしてもNOWEATHERの時とは違って、勿論バンドとアコースティックギターという違いはあるのだろうけれど、更に繊細になり、また楽曲もバンドという枠を外した事により、更に自由になってきて、アコースティックギターと声で、多彩な音像と景色を見せてくれた。3組目登場はメメタァ。意識高い系を斜め上なのか、斜め下なのか、から見て、一緒にエモーショナルになりきれない感。ある意味、今の時代においてのカウンターパンチで、こういうバランス感覚はまさにロック的。こうしたモラトリアム感溢れるテイストは、80年代後半から90年代前半の、下北沢バンドの系譜にもいると思う。なのでドンドン下北沢でやって欲しい。そうしたメメタァ節をきっちり聴かせ、フロアーもしっかりと盛 り上げた。そして、トリは勿論オレンジスパイニクラブ。このDaisyBar即完、ツアーも軒並みソールドアウトとういう状況でも、マイペースというか自然体に見える彼等。ライブも普段通り楽曲をガシガシ繰り出す。やっぱり曲のよさが際立つ。あらためて名曲揃い。前にも書いたけど、すごくパーソナルで、そして君と僕との物語がキュンキュンくる。またエモさとも違う平熱で、COOLだけど胸が熱くなる感覚。いろんな日本のバンドの要素も聞こえてきながら、ビートルズ感もでてきた。スズキ兄弟のソングライティングのパワーとかそのバランスとか。もうずっと聴いていたい。と思ってたウチにアっと言う間にライブも終了。もうそれくらい充実度、密度濃いパフォーマンス。すぐまたライブを見たくなった。(加 )