LIVE REPORT

<BET IT ALL>

9/25(Fri)

The Mammals/LED NAKED/The Naives/OKAMOTO’S

DaisyBarが始って、もう(と、言うかまだと言うか)4年半程経つけれど、その間にDaisyBarで活躍してくれているいくつかのバンドが、更に多くのリスナーの知る所となり、また聴かれる様になってきた。それはライブハウスとしても嬉しい限り。そういう意味では、この4年半の間、かなり恵まれていたと思う。特に十代後半から二十歳前半のバンドの持つ潜在能力というか、センスというか、とてつもないパワーには毎年の様に何度も驚かされてきた。単純に、そうしたバンドと接する機会が増えた事もあるかと思うけれど、やはり自分が二十歳だった二十年前とは明らかに違っている。そして、そうしたバンド達が所謂シーンの様なモノが形成されくる中で、重要なポジションを担っていたりもする。そして、やはりそうなって来た時に、またその状況を踏まえ、どんなバンドが出てくるのか、なんて事が楽しみだったりするし、ハコとしても、世代や音楽的にも層が厚くなっていって、ライブハウスを、そして日本の、強いては世界の音楽シーンを盛り上げて
くれればそれに越した事はない。と、言う訳でこの日はそんな事を再認識させてくれた4バンドが揃った。
  まず、トップはOKAMOTO’S。平均年齢18歳。先月DaisyBar初登場だったのだけれど、正直、10代とは思えないそのパフォーマンスに衝撃を受けた。ロックンロールのセオリー通りと言えばそうなのだけれど、「そうきたかー」的な意外性もあり、それがまた、いちいちロックのツボを突いていて、痺れる。この日もそんな彼等のリズムに見事に翻弄され、痺れまくった。自分の十代の時はもっとWETでダークだった気もするけれど、ある意味楽天的とも言える様なこの乾いた感じと刹那な感じが逆に良かった。大袈裟に言うとロックンロールの希望を見た。 そして二番手はThe Naives。こちらも皆平成生まれ。初出演は3月のマニフェス。その時、強力な対バンをもろともせず、埋め尽くされたフロアを前に見せた、堂々としたパフォーマンスが印象的で、声をかけて即翌月に出演。その時のLIVEが圧巻だった。それから、ガンガン出てもらっている。本当に彼等を見ていると見事な迄に、自分のベーシックとして、アクモン、リバティーンズ以降が入っている感じ。今年僕のバースデーに出てもらって、ヴェニのカバー(というかコピー)を一緒にやった時、ヴェニの独特の言葉の載せ方をいとも簡単に唄い切ってしまう感じが、もう完全に違う脳の構造をしていると思った。彼等の楽曲自体も、かなりキャッチーでロックでポップ。 Voの米山の声も良い。この日のLIVEも楽曲の良さは際立つのだけれど、LIVEとしては、まだもう少し行けた感じがあった。悪い LIVEでは無かったけれど、どんどん期待も高まるので、また次を更に楽 しみにしてます。そして3番手は、LED NAKED。彼等は多分平均二十歳位。良く考えると彼等とはもう一年以上の付き合い。見かけが大きいので、最初の頃は全然十代だと思わなかった。やっている音楽も、一言で言えばブリティッシュなんだけれど、現在進行形のモノから 60年代の渋い所まで聴かせてくれるので、当時十代だと知った時は、ビックリした。只、本当に今盛り上がっているシーンを現場で体感してきているバンドなので、凄く意識的にいろいろ考えている。この日のLIVEを見ても余裕と貫録が出てきたし、楽曲もどんどん幅広くバリエーション出てきて、毎回違ったLIVEを見せてくれる。彼等のソングライティング力をあらためて認識。更にその長身から厚いGROOVE をたたき出してくれれば、言う事ナシ。そしてトリはThe Mammals。年齢的には、この日出た中では上だと思うけれど、何となく現場感覚として今のインディーシーンの空気を掴んでいて、この並びに入れたくなるバンド。5人組で、その5人から繰り出される音はかなりGROOVY。ストーンズ的要素もあるかと思えば、New Yorkな雰囲気もあったりする。OKAMOTO’Sも初期ストーンズ的要素があるけれど、それよりもう少し黒い感じ。この日もトリに相応しくフロアを熱く踊らせて、貫録をみせつけてくれた。本当にこうやって 次々新しいバンドがカッコいいLIVEを見せてくれるのはライブハウス冥利につきる、と思った一夜だった。(加)