<Groovy Night vol.1>
6/19(Wed)
タカナミ / NO BORDER / NOWEATHER / GLASGOW / シャンプーズ
この日は、吉田君という、DaisyBarにもよくライブを観にきてくれる男の子(もう、しっかり大人の男性ですけど雰囲気で)の企画。普通にライブを観に来てくれている一般のリスナーの方が、自分でバンドブッキングして行う、こうした企画を、我々などは個人企画などと呼んだりもしておりますが、そう言った企画は、我々の様に仕事でブッキングしている人間や、バンド自身が彼等のリリースに因んで行う企画だったり、もしくは、バンド自身の交友関係だったり、音楽のルーツだったりを考慮しながら行う企画だったりとは、やはり少し違う。我々やバンドの企画も、お客さん目線というか、リスナー目線を忘れずにはいて、しっかりその視点はあるのだけれど、純粋なリスナーで ある個人の企画だと、やはり、そのリスナー目線の純度は高いと思う。そして今回は、vol.1、とある様に、吉田君初企画。初と言うことで、ホントにその純度高めでがっつり挑んできて、揃ったのがこのメンツ。平日の水曜日と言う事であったけれど、オープンからお客さんも沢山来てくれていてフロアも賑やか。そんな中、まず登場したのがNO BOREDER。J-ROCK的なギターの展開かなと思いつつも、そこからストレートに一直線のギターロックサウンドを描くというのでは無く、オーガニックなサウンドだったり引っかかる様なリズムだったり、そこに乗る言葉もまた引っかかりがあって、ボーカルも、声も含め初見だったけれど、静かなインパクトがあった。SEがクロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤングと言うのも渋かった。そして二番手はタカナミ。前回5月のTele企画にも出演していて、その時のライブもカッコ良かったんだけど、その熱をまた更に凝縮した様に、今回もかなり熱くエネルギッシュなライブ。やはりこのバンドもそうなんですが、もう一つの型というか、ジャンルで一直線に来ていたモノが、それだけでなくなって来ていて、上手い具合 に溶け合って絡まりあっているなと思う。そして三番手はシャンプーズ。もうすっかりお馴染みな感じもあるけれど、ホント、見てるとウォーとなって圧倒されて、終わった後に、何だったんだろーみたいな、瞬間最大風速で飛ばし続ける様な安定しないところが、安定のシャンプーズだった。4番手はGLASGOW。彼等がどういう経緯でGLASGOWと言う名前を付けたかは分からないけれど、グラスゴーと言えば、イギリスの都市の名前で、私の様に90年代イギリスのインディロックにドップリ浸かってた人間になると、グラスゴーってマンチェスターやリバプールと同じ様に、当時好きだったイギリスのバンドの出身地の一つで、個人的にはPASTELSとかBELLE AND SEBASTIANとか、パッと思いつく。と言って、彼等GLASGOWの音楽が、そう言った洋楽コッテリのインディロックかというと、そう言う訳でもないんだけど、良い具合にいろいろなスパイスが利いている。日本のロック的なサウンドも聴こえれば、そうしたインディロックなフレーズや歌詞の引用もきこえたり。サビ!!っていう感じとそこをハズす感じというか、その引っかかり具合も心地良かった。そしてトリはNOWEATHER。つい先月、ここDaisyBarでツアーファイナルを行って、そこでもタフで濃い彼等のライブを観たばかりであったんだけど、この日は、そのツアーファイナルのライブとはまた一味変わったというか。良い意味で力が抜けて、音も楽器もボーカルも、スカッとした抜けて、バンドの演奏も、しなやかで柔らか く、且つ重く聴こえて、強力なGrooveを放っていた。彼等の楽曲、そしてプレイの良さを存分に見せつけてくれた。そこに呼応して会場も自然と盛り上がって、イベントを見事に締め括った。お馴染みのバンドもいれば、DaisyBar初出演のバンドもいて、最初は勿論期待も大きかったんだけど、予測がつかない部分もあったりで、どうなるかなとも思ったけど、バンドも企画者の期待に応え、多くのお客さんが、ちゃんとそれをキャチしているのがわかった。まさにリアルタイムの今を感じさせてくれる内容だった。それもやはり、数多くの現場に足を運んでライブを観ている吉田君ならではだと思う。初企画という事で、最初からこれはかなり出来すぎな気もするけれど、2弾、3弾と、是非続けて行って欲しい。(加)