<DaisyBar 6th Anniversary
~ブリキオーケストラ presents “現実回帰サーカス”~>
4/10(Sun)
ブリキオーケストラ / The cold tommy
この日は、ブリキオーケストラの主催イベントとして、 The cold tommy を招いてのガチンコ 2 マン。ブリキオーケストラは、 The Jerry of Beat’s の活動休止後、その G.Vo であった多田羅幸宏を中心に結成されたバンド。 The Jerry of Beat’s と DaisyBar との歴史もかなり長く、ホント素晴らしいライブパフォーマンスをこの DaisyBar のステージ上で繰り広げてくれていたのだけれど、 2009 年末に活動休止を発表し、 DaisyBar では 12 月に The Jerry of Beat’s 企画での、クロワニとの 2 マンが活動休止前最後のライブとなって、明けて 2010 年 1 月に The Jerry of Beat’s は活動休止する事となった。それはホント残念でならなかった。多分その 12 月の企画の時の打ち上げの時か、いつだったか忘れたけれど、多田羅君と話た時、直接的な言葉でそれを聴いたかどうかは記憶が定かではないのだけれど、絶対すぐに戻ってくるという様な意志というか、思いを強く感じたのを憶えている。そして昨年 2010 年の 5 月頃、新しいバンドの準備が出来てきたので夏頃ブッキングして欲しいと多田羅君から連絡をもらった時は嬉しかった。ホント彼がどんなバンドで戻ってくるのかというのも楽しみでもあり、また、 The Jerry of Beat’s というバンドが底知れぬライブ的運動神経を持つ三人の絶妙なバランスでステージを成立させて来たバンドでもあったので、新バンドで、そのライブを越えて行くのは大変かも、何てことも正直思ったりもした。 そして、 2010 年 7 月に遂に、ブリキオーケストラというバンドで DaisyBar のステージに戻ってきた。その初ライブは、続けて行くぞ、という意志表明の様な感動的なライブだった。楽曲も全てブリキオーケストラとしての新曲で、歌詞もより詩的で且つ直接的になった印象もあり、特にその日最後に歌われた「ロックンロール」という曲でぐっときたのを今でも憶えている。そして、ブリキオーケストラとしての初ステージから約九ヶ月という期間で、自主企画、更に 2 マン、と、ホント精力的であるし、ホント止まっている場合ではないという事を体現していると思う。そしてこの日の 2 マンを受けて立った The cold tommy 。彼等は、 THE DECEMBER や、 BEAT THE DEVIL’S TATTOO の企画なので出演してもらったのが始まりで、そこから、ホント徐々にではあるけれど、 DaisyBar 仕切りのイベントにも出演してもらったりしてきた。そして、元々実力のあるバンドではあったのだけれど、この数ヶ月で一気に頭角を現してきたというか、多くの人に発見され始めたとういか、今、本当に勢いを感じるバンドの一つ。と言うわけでこの日はそんな 2 バンドがたっぷり、そしてガッツリ激突するという事で、開演時間近くなると既にフロアには満員にお客さん。まず先攻は The cold tommy 。ホント、勢いがあるというか、バッキバッキの圧巻のパフォーマンス。ドンドン GROOVE 感を増して行くパフォーマンスにフロアもドンドン熱せられて行く感じ。かと言って全編アッパーという訳ではなく、クールさの中に熱があるという感じ。 Vo.G の研井君の MC もほとんど、やってて楽しいという事と感謝しか言ってなかった気がする。そんなゆるやかな MC を交えつつも、緊張感ある演奏と会場を巻き込む圧倒的な演奏と 2 マンならではの選曲で、 50 分があっという間に感じる内容で終了。個人的には久しぶりに演奏しますと言って途中演奏された曲が、逆にかなり新鮮で、 The cold tommy の更なる進化の予感というか懐の深さを感じさせてくれた。そんな The cold tommy の余韻と熱を残しつつも、満員のお客さんの前にブリキオーケストラ登場。昨年 7 月の初登場からほんの数ヶ月。その当初から演奏されている楽曲もあったけれど、新曲のオンパレード。それも、どれも新境地というか、メロも少し日本の古典的というか、ソウルフラワーユニオンだったりが取り入れている様な手法というか、そうした独自のメロに、ちょうど良い乾き具合の歌詞、只単に前を向こうという訳ではなく、一回りして、歌われる歌詞に、ホント聴いていてぐっと来てしまった。ライブパフォーマンスに関しては、昨年 7 月のライブの時から何回か見た時は、まだバンドのリズムみたいなモノが出来てないというか、多田羅君のイメージにパフォーマンスが追いつていないのかもと思う様な場面はあったけれど、こうしてあらためて、たっぷりとブリキオーケストラのライブを観て、当たり前の事だけれど、 The Jerry of Beat’s とは発信する形のベクトルが違うのだなと実感し、それが当然良い結果を生みだしているのを感じた。ホントこの三人で出来る事を、ハードルを上げながら、きっちりとやってバンドとして成長していると思った。そしてこの日も最後 ( だったかな ) に演奏されたロックンロールという曲が感動的に響いた。こうして 2 バンドとも、その時点での全てを出し切った 2 マン、ホント素晴らしかったです。この 2 バンド、益々これから目が離せなくなると思う。 ( 加 )