<empty page&Sha la la lee’s PRESENTS
“There’s No Business”>
9/07(Fri)
empty page / Sha la la lee’s / NOWEARMAN / Nahavand
(O.A)タシアラ DJ;oh!kawa(Fun!Fun!Fun!)
この日は、empty pageとSha la la lee’sとの共同企画。どちらからともなく、この2バンドで企画やろうかと考えてるという話を聞いたので、これは面白そう、絶対やるべきでしょ、と思いはしたのだけれど、何となくこの2バンド、そのままにしておくと、いつの間にかそんな話も無くなってしまいそうな、マイペースぶりなので、半ば強引にその話に乗っかり、開催時期を決め、あとは2バンドにお任せという感じで、この日を迎える。そして彼等がブッキングして出揃ったのがこのメンツ。何というか絶妙のバランス感で、個人的にもこれは面白そうと思った。empty page、Sha la la lee’s、両バンドとも平均年齢二十代前半のバンドで、その今どきなマイペースぶりで、ブッキングも大丈夫かな、なんて勝手な心配もしたりだったのですが、それも要らぬ心配でした。意図したかどうかは分かりませんが、こだわりというか自分達の趣味性と言う事だけでなく、DaisyBarで7年間ブッキングしてきている僕からみて、何となくある種の流れというか歴史が見えるようなそんなメンツで、更にこれから先も見えそうというか、そんな期待が持てる様なメンツです。と、言う訳で、この日、OPENからDJ oh!kawaが空気を作りだして行き、客席も徐々にフロアが埋まりだし、開演時間の19:00にはもうかなりの人。そんな満員の聴衆の前にまず最初に登場したのは、ギリギリのタイミングで出演が決まったO.A;タシアラ。2012年は、もうVeni Vidi Viciousとしてのライブはありせん、と、ライブ納めを宣言しているVeni Vidi Viciousの入江良介がG.Voの新バンド。メンバーはギターにTHE NAIVESの米山、ベースにTHE NAIVESでもギターを弾いていて、現Golden labの小林、そしてDrumはマニくんと言う、DaisyBarでもおなじみの面々。まだ組んだばかりのバンドと言う事もあってか、演奏など、かなり危ういものであったけれど、それでも何か、その危うさ含めライブ、みたいな所に持って行ってしまう感じが、このバンドにもあって、お客さんもかなり真剣にバンド演奏に耳を傾けていたと思う。ライブ自体は3、4曲?、15分程で終了。出来れば、もう1、2曲聴きたかったけれど、この日演奏されたどの曲も、またちゃんと聴きたいと思わせるモノでした。あと久し振りに会ったTHE NAIVESの米山君、少し精悍になった感じもしましたが、是非早く、THE NAIVESとしてもまたDaisyBarに戻って来て欲しい。そして次に登場したのは、神戸よりNahavand。昨年のマニ君企画以来の出演。その際はバンド編成だったのだけれど、今回メンバー二人となっての登場。バックトラックを流しながらギターとボーカルというスタイル。リリックの随所に固有名詞なんかも出て、おー、とか思ったり、サンプリングもありで、いろいろ自由です。こうやって自由にやってる感じのバンドを観ていて、何となくハラハラする立場になってしまったりする自分を発見したりもしますが、そういう所がホント魅力的です。そして三番手に登場したのは、NOWEARMAN。久々に観たNOWEARMANは、ホントもう独自の空気感とGrooveを自在に作りだしている感じで、派手なことは特にしていないですが、ループするフレーズだったりリズムで、ライブが進むにつれて、会場全体が彼等の世界にはまって行く感じで、圧巻でした。そして、いよいよホストバンドの一つであるSha la la lee’s登場。正直、NOWEARMANのライブの後に、大丈夫かなと思わなくもなかったですが、もう頭から若さ溢れる性急で前のめりのロックナンバーを連発して、一気に空気を自分達のモノにして行った。この辺が彼等の良さだと思う。逆に途中ミディアムナンバーが二曲続いた時に、少しアッパーなロックナンバーが恋しくなってしまったのも事実。だけれど、後半またそこから爆発させフロアを揺らし、ホストバンドとしての役割をキッチリ果たしていた。そしてトリはempty page。ある程度抑制を効かせながらも上げて行く感じの選曲で、フロアをグイグイと引っ張って行く様なライブで、きっちりとフロアを見据えているというか、斜に構えながら正面を観ている、良い意味でそういうライブになってきていると思った。新しい音源をリリースしてから、その辺のライブの仕方も意識的になってきている様にも思う。そして、本編終了し、アンコールのかけ声に応え再びステージに登場で、お馴染みとなったシンディ・ローパーのカバーを披露し終了。こうやって観ていると、Veni Vidi ViciousやNOWEARMANが、empty pageや、Sha la la lee’s、そしてNahavandと言う少し下の世代に何かしらの影響を与えているのが分かると言うか、彼等からの影響を隠さず、逆に自分達なりに租借して表現し始めている世代が出てきたんだなーと、冒頭に書いたように、歴史を感じたりもした。empty page、Sha la la lee’s、Nahavand共、只それだけでなく、そこから先を、更に自分達で作ろうとしているようにも思う。そしてだからこそ、入江良介やNOWEARMANの強固さというか、そういうモノも強くあると再認識もした。と、言う訳で、empty page、Sha la la lee’s共同企画、彼等のリスペクト精神とロック的な批評性に溢れ、そして、これからまた、新しい事が起こりそうなそんなイベントでした。(加)