LIVE REPORT

<SISTERJET 勝手にパーティー 2016 Vo.2>

2/20(Sat)

SISTERJET / NOWEARMAN / Veni Vidi Vicious / Lowtide / DJ;加藤直樹

昨年、7月から三ヶ月連続で行われた、SISTERJETによる勝手にパーティー。毎回彼等が素晴らしいゲストを招きながら、名前の通り、その時々で様々な表情を見せるこの企画。今年は、毎月開催を宣言。その2016年、第二弾は、なんとも驚きのこのメンツ。暫くライブを行っていなかったVeni Vidi Viciousの名前が。Veni Vidi Viciousがライブをする。それもSISTERJET、NOWEARMANと、このDaisyBarで。もう最高だし、ドキドキである。このドキドキの理由を歴史を追って説明するには、とても字数が足りないのだけれど、本当に個人的にはもう事件。この発表がされてから、ヴェニはホントにライブするのか、この前のライブっていつだっけ、みたいな、きっと皆が思ったであろうことも一通り思った。今回、二年振りのライブとなるとの事。DaisyBarでの前回のライブを調べてみたら、2011年11月と、もう4年以上も前。DaisyBarでも何度も彼等のライブを観てきたし、イリエリョウスケも弾き語りや、Coyote milk store等々で、DaisyBarに出演してくれていたので、正直、そこまで空いているとは思わなかった。これだけの活動のブランクもあり、更には、彼等の公式HPの有無すら不明な状態で、どれだけお客さんが来てくれるのか、このイベントのインパクトを、どれだけのリスナーが受け取ってくれるのか、ちょっと想像がつかない部分も正直あった。そして当日蓋を開けてみると、見事、満員御礼のSOLD OUT。その超満員の会場の中、トップでVeni Vidi Viciousが赤いライティングのステージの中登場。インストで始まり、そのインストが延々続くのではと思った所で、初期の楽曲「アルペジオ」へ。カッコイイ!!もうそんな鳥肌が立つ瞬間が満載。イリエリョウスケはフロントが似合うロックスターだとあらためて思った。もう、会場も固唾を飲んで彼等のライブをみている様な雰囲気。そして後半演奏された「Good Days」で少しその会場の空気も和らいで一緒に唄う声も聞こえた。続く新曲もカッコよかった。そして最後に「Yeah Yeah Yeah」で終了。曲数は、多くなかったけれど新旧織り交ぜたセットリスト。ブランクを感じさせない、まさに最前線のバンドのライブであった。その後、登場したのはLowtide。ボーカル、ギターはQUATTRO松坂、ギター、キーボードに加藤マ二と、まさに本日のメンツとも縁深い面々が顔を揃える。こう言うメンツが揃うと嬉しいし楽しい。ヴェニが終わっても、まだ緊張感が残る会場の空気もありつつ、いつもの様に罪深いパフォーマンスやMCもありつつ、彼等らしい、マイペースなライブをみせてくれた。そして三番手に登場は、NOWEARMAN。もうその音が鳴った瞬間、これまで少し固かった会場の空気を一変させ、そのgrooveがフロアに伝播して行くのがわかった。もう心地よいGrooveとリズムと唄声に、無防備に乗っかって いると、さっと、引いたり、ドスッと押したりする。それもまた良し。そしてラストの曲がよりポップに深く響いた。素晴らしい、圧巻のパフォーマンス。長野もまたロックスターだ、と思った。そして、トリで登場したのは、この日のホスト役SISTERJET。もうすかっりお馴染みのパーティーチューン「Dancing Days」も序盤で放ち、一気に全開のパーティーモードに。そして、この毎月の勝手にパーティーで、毎回新曲を披露するというノルマを課していると言う事で、この日も「トップバンド」という新曲も披露。先月披露された新曲ともまたテイストの変わったファンキーなナンバー。こうしてドンドン新曲が作られて行くのはホントに楽しみ。そして初期の「I Know」も披露。この曲を聴くと、失恋の曲ではあるけれど、SISTERJETって「yes」と言う肯定のバンドなんだな、とあらためて思う。今回もそんな彼等の人間味含め、彼等の魅力を存分に味わえるパフォーマンスだった。本編終了後は、恒例のゲストとSISTERJETのセッションタイム。まずNOWEARMAN長野とSISTERJETの組み合わせ、もうNew Yorkのバンドか、って、感じでカッコ良かった。カバーしてたバンドの名前、勉強不足で知らず、終演後、教えてもらったんだけど、メモを無くした。スミマセン。そして、ヴェニ イリエリョウスケとLowtide松坂とのセッションは、「トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ」。私、トムペティ通っておらず、曲名わかりませんでした。もうみんな選曲含め、さすが。リョウスケとワタルのツインボーカルも楽しそうだったし、松坂のソロもばっちり聴けて楽しいセッションでした。そして、そのセッションの前、ワタルが、リョウスケに4月の勝手にパーティー、再び、Veni Vidi Viciousの出演をオファー。リョウスケもOKと言った気が。今回リブートしたVeni Vidi Viciousは、しばらく続くのかどうかも楽しみ。そのVeni Vidi Viciousにはじまり、Lowtide、そしてNOWEARMAN、SISTERJETへと続くこの日のイベントを観て、ロックンロール最高、とおもったし、なにか、霧が吹き飛び、視界が広くなった気がした。そして、すべてが完璧ではないかもしれないけれど、この唐突なVeni Vidi Viciousのライブ再開も含め、単純にこんなのしたら面白いんじゃないか、って感じで始まった、この日のパーティーが、新たな世代、同世代を含め、なにかしらのインパクトを与える出来事になったと思う。そうした所を含め、まさに勝手にパーティーという名前に相応しく、SISTERJETらしい、彼等でなければ作り上げられない一夜であった。