DaisyBar

LIVE REPORT

2012.7 JULY



2012.7.15(sun)
<CATS&DOGS>
the waruinamida/LIFE GUARD/カイザーストロングバーツ

 いつからか出来た、海の日を含む三連休。その中日であるこの日。まだこのタイミングでは梅雨明け宣言的なモノが出ていなかったと思うけれど、早くも真夏と言う程の太陽が照りつけ、気温も急上昇。海や山などレジャーへ出かけたくなる様な夏真っ盛りな暑さの中、この東京下北沢の地下DaisyBarに集まったのは、the waruinamida、LIFE GUARD、カイザーストロングバーツの三組。the waruinamidaとLIFE GUARD、どちらもDaisyBarにはかなりの頻度で出演してくれているバンドで、それぞれがDaisyBarで行った企画で呼ぶバンドが共通していたり、その他にも、音楽的にはハードロック的な要素があったりと共通する所があったり、更には、お互いキャラクターが濃いので、この二組の対バンは面白そうと思いブッキング。そしてこれまた熱さとキャラクターの濃さでは引けをとらないカイザーストロングバーツが加わり、夏の始まりの一夜に、もう暑いうえに更に熱く、そして更に暑苦しくなりそうな3マンが実現。
 まずトップはカイザーストロングバーツ。彼等も何年か前から、定期的に出演してくれているバンド。当初は、Vocalニイミの取り留め無いというか、その都度感じたことを、彼のロックフィルターに通しながら反射神経的に話すMCなんかもあったりしたのだけれど、もう今は、MCもかなり簡潔で、そう言った全エネルギーを楽曲と演奏につぎ込み放出すると言ったパフォーマンス。以前に増してよりソウルやR&Bの要素を取り込みつつ、シンプルな4人編成ながら厚い音を鳴らしつつ、Vocalニイミが、激しくステージ上を、そしてフロアをこれでもかと言うほど動き回る。そしてこの日、ギターはサポートで、元ザ トーキンバウチューズのチュウマが参加。そのチュウマも、リッケンバッカーをマーシャルに繋いで、その厚み増したサウンドとパフォーマンスでサポートとは思えない存在感を示し、彼等のステージを更に熱いものにしていた。約40分間、もう一気にノンストップで駆け抜け、叩きつける様なパフォーマンスだった。
 そして二番手はthe waruinamida。彼等との出会いは、もうかなり前になるのだけれど、たまたま、観に行ったライブで彼等が出演していて、そのパフォーマンスに感動して、DaisyBarにも誘って出演してもらう様になったのだけれど、MCで言っていたけれどもう活動的には8年くらいになるとの事で、ホントこれまでも錚々たるメンツと対バンしてきたりとインディーズの最前線でキャリアを重ねてきたバンド。この日も、 Vocal児島は、白のワイシャツにパンツ一丁という出会った時から変わらない、今となってはある意味違和感なくなったコスチュームで登場。重厚なリズム隊とハードロックなギターに乗せて矢継ぎ早に繰り出される児島のシャウト。この日彼等と初めて遭遇したお客さんも多かった様で、彼等のLIVEが始まってから暫く、何だこれはといった様子見の様な空気感が漂っていたけれど、その空気を察したか、これは俺の人間性に問題があるんだなという児島のMCに妙な説得力があり、更に児島もステージ狭しとパフォーマンスを繰り返しつつ、40分は長い、こう見えても我々30代なので、とブレイクを入れつつ等身大の30代なステージングをかましながらも、全力を出し切るパフォーマンスで、どんどん会場を圧倒してく様は圧巻だった。MCでは、売れるつもりも、何かを変えるつもりも無く、8年間活動しています的なMCをしていて、実際はどうかわからないけれど、こうしてキャリアを重ねながらも彼等独自のロックに対するピュアさというか、ある意味ロック少年的な部分は全く変わっておらず、そして、ステージに立ち続けている理由もこの日のLIVEを観れば理解できる、そんなthe waruinamidaのパフォーマンスだった。
 そしてトリはLIFE GUARD。今年になりワンマンあり、自主企画あり、更にSTANCE PUNKS主催の名物イベントロックの日に参加あり、そして新音源の発表間近と更に勢いづく彼等。この日もそんな彼等の好調さを表している様なLIVEで、お客さんも彼等の楽曲が自然と染みついているといった感じで楽曲ごと、自然と盛り上がり、みんな一緒に唄ったりとホント終始これぞ、今のLIFE GUARDというLIVEで盛り上がりをみせていた。ギターのボブがエアロスミスばりの羽のマフラー巻きつつアメリカンハードロッカー風なスタイルも何となく定着してきて、MCでもマーシャル繋いでパーティー!てな感じでそのキャラクターを全開させていてそれも良い意味でLIFE GUARDの今の余裕の様なものを感じた。LIFE GUARD、最初の頃は、どちらかというとVocal村本のある意味説教くさいMCだったり、その押しつけがましい感じが強く残り、ロックとはそういうモノでもあるので、それは良い部分でもあったけれど、どちらかと言うとそれが印象として先行してた部分もあったけれど、ここ最近はそういうロックならではの説教くささと押しつけがましさに加え、楽曲の良さが際立って、良いバランスになってきていて、思わず曲を口ずさんでしまったり、イントロのインパクトの強さだったり、そういうキャッチーさが彼等の武器となってきているのを感じた。ホントいろいろとぶつかりながら摩擦を起こしながらもキャッチーにポップに進み成長して行くLIFE GUARDが更に楽しみになった。そんな訳で暑い夏の日に行われた熱い3マン。かなりの見応えだった。そして更に夏にこの暑苦しいハードロックサウンドを浴びるのも悪く無いな、というか、気持ちいいな、と言う発見をした一夜でもあった。そして、打ち上げでは、各所でハードロック談義に花が咲いておりました。(加)