DaisyBar

LIVE REPORT

2006.11 NOVEMBER

20006.11.11(sat)
<クリープハイプ1st single「ねがいり」ツアー2006ファイナル ワンマン>
クリープハイプ

 

 

クリープハイプ1st single「ねがいり」の発売、そしてそのツアーファイナルとしてのワンマン。開演時間にはほぼ満員の大盛況。昨年の夏の終わりから秋にかけ、DaisyBarで何度か弾き語りをしていた若者が(当時もちゃんとバンドはありましたが)、一年で、ここまでになるとは、と少し感慨深い気持ちで、開演を待つお客さんで埋まったフロアを眺めておりました。そして開演。まず、一曲目はいきなり「ふーりん」でスタート。これまでこの曲で何度涙した事か。いや、ホント名曲。そして「りんごあめ」とじっくり聴かせる名曲を二曲続けるというワンマンならではの選曲。その後も「美人局」や「最夜」と言った初期の楽曲(曲名だけでもインパクトありますが、ホント良い曲たくさん持っています)も織り交ぜながら、じっくり聴かせ、ガッ!と上げて、という様な構成。この日のライブは二部構成になっていて、第一部は、全8曲演奏し終了。そして、二部前にVoGの尾崎君の弾き語りを挟みつつ、第二部へ。第二部はロックなリフと直接的攻撃的な歌詞の「ひやとい」でスタート。イントロのリフで一気に盛り上がる客席を見て、今回の音源がきちんと浸透している事を肌を持って実感。また、クリープハイプのこういうロックな部分も求めてられている事も伝わって来た。それは、二部の中盤で演奏された「チロルとポルノ」でも思った。MCで尾崎君が言っていたけれど、今回のCDの中で一番人気の曲らしい。僕自身、帰り道、深夜に自転車を漕ぎながら気が付いたら「毎日毎日 働いていたら あなたの名前の漢字を忘れた 中古の本を4冊も買ってしまった 忙しくて読む暇もないのに あたしのアップの写真を送るから お腹がすいたらチンして食べてね 中学生がタバコを吸っているのを見ると 何故かあなたのことを思い出すんだよ」(チロルとポルノ)と、唄っている時がある。思わず勝手に歌詞を引用してしまったけれど、この歌詞があのキャッチーなメロに乗せられて唄われると歌詞の中の物語を想像しつつも、そこにリスナーの超個人的な状況をついついフィードバックさせてしまう。これがクリープハイプの曲の強さだと思う。本編はCDのタイトル曲「ねがいり」で終了。当然、アンコールにも応え最後の「アメリカかぶれ」で一気に爆発。個人的にはこの爆発的テンションで一気に畳み込む様なクリープハイプも見てみたかったけれど、弾き語り、アンコールを含めれば二十曲以上も演奏されたし、彼等の世界を堪能するには充分すぎる内容でした。ここをスタート地点にして、既に次を見据えているクリープハイプに更に期待。(加)