2010.7 JULY
2010/7/2(金)<BET IT ALL>
Czecho No Republic/Droog/The John's Guerrilla/
神さま/(OA) 沖に娘あり
この日のイベント、今、あらためてバンド名を見返しただけでもかなり豪華。これだけのメンツが集結するイベントは、なかなか無いと思う。ラインナップが決まった時に、ウワァ、何かすごい事になった、なんて自分で震えたりもするんだけど、次の瞬間に、この
豪華さを分かってもらえるかなー、何て言う事も企画者として考えてしまったりもする。それは、どのイベントでも同じなのだけど、 このイベントの場合最終ラインナップが決まったのが、ほぼ一週間前だったので、尚のこと。この強力なイベントをどこまで届ける事ができるのか、何となくの手応えは感じつつも、やはり実際、当日を迎えるまでどうなるか、ホント分からなかった。そして当日、蓋を開けてみたら、sold out寸前と言っていいほどの反響。いやはやホント情報の伝達力の早さに驚く、と言うよりも、出演バンドのパワーと、お客さんのパワーをあらためて実感。
そんな訳でオープンして、開演時間近くには、良い具合にフロアも埋まっていた。この日は、勿論お目当てのバンドもありつつ、イベント全体に興味を持ってくれたお客さんが多かった様な気もした。そんな中、 まずは、オープニングアクト、沖に娘あり。緊張感みなぎっていたDaisyBar初登場のライブから、まだ2ヶ月程。その初登場時の緊張感もありつつ、ロックバンド然とした佇まいが印象的で、短いスパンでガンガンとブッキング。ライブの度に成長が見え、この日もこれだけ濃いメンツとお客さんの中で、集中力を持って、彼等の輪郭をキチンと示すライブを見せてくれた。
そして、本編一発目、神さま登場。DaisyBarには、何度かイベントで出演してくれていて、毎回インパクトあるライブをしてくれていたので、ある意味お馴染みのバンドではあるのだけれど、この日は初見のお客さんも多かったと思う。ドラムとギターヴォーカルの二人組で、今年の春には、sxswにも出演して、と説明してもそこはあまり本質 的な所ではなかったり、なかなか説明しずらいバンド。ライブを観るのが一番。と、言ってしまうと元も子もないのだけど。ライブの方は相変わらずの神さま節全開。お客さんを微妙に引かせながら、また手繰り寄せたりみたいな、綱引きの様な相変わらずシュールでコアなコミュニケーションがライブ中、繰り広げられていた。でもこの日は、何かに悪態ついてもそこにラブとポップが溢れていて、実は、これが神さまの核だったりすのかもと思った。そして、この日はお客さんも何となく神さまに負けてない感じが良かった。
そして、次はThe John's Guerrilla。三ヶ月ぶり位に観たけれど、素晴らしく貫禄あると言うか自信溢れるライブだった。以前から素晴らしいライブを見せてくれるバンドだったけれど、この日のライブには、余裕みたいなモノすら感じたし、loveを伝える為のダークさの部分もスカっとloveに振り切る様なそんなライブだった。それは彼等が作り上げた新しいmini ALBUMにも通じていて、この音源も最高にカッコ良かった。これからが、更に楽しみなってきた。
そして次はDroog。SEと共にVO以外のメンバーが現れ、演奏が始まると同時に、ステージ袖から一気マイク目がけて駆け抜けてゆく。もうそこから一気にフロアを持ち上げ、グイグイ引きずり回し、ぶん投げ、駆け抜ける様なライブは、これまで同様健在、そして圧巻。恐るべしステージ感。これまで二回のDaisyBarでのライブでは、4〜5曲程しか演奏されていなかったのだけれど、この日は7曲程やっていたと思う。なので、当然これまでよりも少し長いステージだったのだけれど、これまたノンストップ。フロアの雰囲気もこれまで二回のライブでは、その姿を目の当たりにして終わるという感じであったけれど、今回は、ステージの熱を受けて相乗効果で、上がって行く感じだった。更に長いセットを観たい!。
そしてトリはCzecho No Republic。ギターのアディム君が加入してからは初。前回観たのは、まだこの形になる前の生まれたてという感じで、ライブも初という状況だったけれど、今回は、もうすっかりバンドとしても、落ち着いたというか、肝が据わった感じもあって、しっかり会場の空気を自分のモノにしていた。音源化されてるcall herが演奏された際も、お客さんがその楽曲を待っていた感じも凄く伝わってきた。ライブとしては、まだいろいろあるかのかもしれないけれ ど、これだけ濃いバンドが出演したなかでも、しっかりとイベントを締めくくるパフォーマンスを見せてくれた。さすが。ホント、この数ヶ月でこれまで勢いをつけた彼等の力に驚きつつ、それを体感できて嬉しかった。そして、いろいろ無理言って実現したこのイベント、良い形で終われたのもホントバンドとお客さんの力だと思う。本当にありがとうございました!(加)