2011.9 SEPTEMBER
2011/9/12(mon) < ROLL OVER JAPAN >
VERONICA( ベロニカ ) / The next! Liddell 1974 / 一萬 P / LIFE GUARD / サイケデリック市川
昨年、突如解散した Mr.Freddie&The Mercury devil 、昨年 12 月のラストツアーでのライブは、ライブ自体はいつものフレディだったけれど、最後ステージから去って行く姿がとても穏やかだった記憶がある。そんなフレディの解散から、突如 2011 年、ミックとひろやーの新バンド始動のニュースが。それが、 VERONICA( ベロニカ ) 。彼女、彼等の東京でのデビューは、今年 6 月 9 日、ロックの日、 DaisyBar と GARDEN の二会場で、外道、山口冨士夫と言った錚々たるロックの先人達、そしてフレディ解散発表直後に、ここ DaisyBar で対バンし壮絶なライブを見せた KING BROTHERS と言った強力なメンツを集め行われたイベント。その際 VERONICA の出演会場は、 DaisyBar ではなかった為、残念ながら目撃する事ができず、この日が DaisyBar 初登場。
そんなスペシャルなこの日の夜を更に熱くするバンド達の先陣をきるのは LIFE GUARD 。昨年末のワンマン以降の彼等は、また一皮剥けたというか日々進化している。初めて彼等を見た時には、勢い任せすぎ、というか、その無闇に突っ込んで行く様にハラハラするのを通り越して、正直照れくさくて何か見てられない感じすらあったのだけれど、その押しつけがましさというか、独善性が、ある意味、ロックの王道のそれへと確実に変貌して行っているし、元々彼等が持っていた核がそうしたロックの王道の泥臭さと青臭さであったのだろうけれど、良い意味でエンターテイメントのフォーマットにのって来ている気がする。それは、ライブパフォーマンスだけの話ではなく、やはり楽曲の完成度、そしてその楽曲を牽引するボブのギターのリフやフレーズ、そしてメンバー 4 人のキャラクターと、そうしたモノが相まって、一か八かのロックのサクセスストーリーをも想像させる。この日もトップではあったけれど、この濃い面々の中で堂々と、本日のここが最高潮と言い切るだけの事はある、その存在感を示すライブだった。
そして二番手は一萬 P 。かなり久々の登場。その間に、ベースが加入し、これまでベースボーカルだった津田小唄が、ギターボーカルにコンバートしての 4 人編成で登場。ベースを弾くと言う役割から解放された津田のボーカルは、以前よりメロディアスになった様にも感じたし、歌詞もよりダイレクトに伝わってくる。この日、披露されたミディアムテンポの新曲などは、新体制となった彼等の良さを引きだしていた。初期のおもちゃ箱をひっくり返した様な楽曲と現在彼等の楽曲が混在することによって、彼等の幅の広さを感じつつ、うまく収まらない雑然さ加減も彼等の良さではあるけれど、これが、うまい形で一つになって行くのもまた面白そうだな、などと思ったり、今後の彼等が更に楽しみになる様なライブだった。
そして三番手に登場したのは、サイケデリック市川。熱中症で一週間仕事休んでたと言った様な内容の事を言っていた気がするけれど、その影響からか、すこし段取り的にもバタバタした感じもありつつ、しかしそこは、もう彼等独自のライブ感で見事に仕上げたパフォーマンスでした。ネタ的には、先月とデジャブ的な場面もありつつだったので、先月のレポを参照して頂きつつ、この日も相変わらず聴衆のハートをがっつりキャッチしておりました。
そして四番手 The next! Liddell 1974 。ニューアルバムの発売を 10 月に控え、そのアルバムでもトップを飾る怒濤のドラムソロのイントロに、踊るようなギターのリフが絡み、時間と場所と意識とかそんな全てを自由に行き交うというか、旅する様な歌詞の、これぞネクスト ! とも言える楽曲 < 羊飼いの少年 > で、この日のライブをスタートさせ、そこからはもう一気にネクストワールドへ突入。でもこれまでのずっと爆発しっぱなしと言うような雰囲気ではなく、ニューアルバムからの楽曲の世界観というか、その楽曲の再現性を重視していた様にも見えるライブでありつつ、だからと言ってパフォーマンス的に物足りなさを感じる訳でもなく、ネクストのライブとして完結された内容だった。レコ発は KING BROTHERS との 2 マンも決定。ニューアルバムの発売と共に、いよいよ彼等の本領が発揮されるのが、今から楽しみ。
そしてトリは、 VERONICA 。勿論初めて聴く楽曲も多く、個人的にはミック自身がピアノを弾きながら唄う曲が良かった。そして更にフレディ時代の楽曲もあり。やはり、当然のことながら、 VERONICA の楽曲とフレディ時代の楽曲との間には、何かしらの違いがあるのかなと思った。何というか VERONICA の衣装で唄われるフレディの楽曲に、まだ何となく僕自身が慣れてないと言った感じ。ライブを更に重ねて行く事で、益々進化して行く事間違いないバンドなので、この一歩から更に、どの様に進んで行くのか非常に楽しみ。という訳で、この日は、各バンド集大成という形では無く、常に変化し続ける優れた才能達の変化の過程というか、スタートラインを目撃した感じで、どのバンドも今後どうやって世の中を驚かせ、楽しませてくれるのか楽しみになった。 ( 加 )