DaisyBar

LIVE REPORT

2008.12 DECEMBER


2008.12.21(日)
<JET CIRCUS!! Vol.13>
FOOL&SCISSORS
w/The Vector Pluss/trespass(神戸)/podo

FOOL&SCISSORSによる企画イベントJET CIRCUS!!の13回目。9月開催のVol.12に引き続き、ここDaisyBarで連続開催とは嬉しい限り。そしてこの短いスパンで二度の企画イベント開催とは、かなり精力的なFOOL&SCISSORS。やはり今年は、夏にVOICEというフルアルバムを出した事がバンドにとって大きかったと思う。
思い返すと、今年(08年)2月の雪の日、井の頭線の最終近い電車で正にそのVOICEのレコーディング帰りFOOL&SCISSORSのメンバー三人と遭遇。僕個人は何故かその時、疲れ果てた顔をしていた様だけれど(会うなり指摘された)、それに引き換え彼等はそのレコーディングの順調さを物語る様に元気で、その手応えを語ってくれた。そして7月リリースのタイミングでは、出来立てホヤホヤの1階Lagunaで、リリースパーティーをしてくれ、9月にDaisyBarでそのJET CIRCUS!!VOL.12を開催、そして今回のこのVOL13に繋がるという、あまり意識はしてなかったけれど、こうして振り返ってみると一年通じていろいろな形でFOOL&SCISSORSを見れてホント楽しかった。前回のJET CIRCUS!!は各バンドのライブの自体は最高に良かったのだけれどリリースの時期で多忙だった事もあってか、イベント的には多少準備不足な部分もあったりして、勿体ない感じもした。しかし今回のVOL13は、結論から言ってしまえば、そうしたVOICEの制作から始まった彼等の2008年を見事に締め括るに相応しいイベントになったと思う。
この日は、クリスマスも近いという事で、特性チロルチョコが配られたり、ちょっとした事だけど、そうした事がイベントの良いスパイスになっていた。ライブの方もこの日の対バンThe Vector Pluss、trespass、podoと三バンドともアクの強い強力なライブを展開していて、三番手のpodoではフールの久富君がdrで参加したりと、ある意味アットホームな要素もあったりしたけれど、みんなガチなパフォーマンスで、イベント自体もFOOL&SCISSORS登場前にして良い感じで盛り上がって来て、実際3バンド終わった所で、かなり満腹感もあった。
そんな中トリでFOOL&SCISSORSが登場。 FOOL&SCISSORS、ライブ初っぱなから突進し、畳みかけて来る様な展開で、フロアもワッサワッサと自然に揺れる感じ。もうこの日のFOOL&SCISSORSは終始そんな調子。後半もガンガン加速して行き、フロアもドンドン熱く盛り上がってきて、本編最後では、安楽君もギターを投げ出すパフォーマンス。本編だけでもかなりの曲数をやったと思うけれど、全く長く感じる事無くあっと言う間のライブだった。そしてアンコールではそんなこんなで放り投げたギターの打ち所が悪かったかギターが鳴らず。回復難しいと判断したか、安楽君ギター無し、リズム隊のみでアンコール曲「白いコーデュロイ」を熱唱。ハプニングをかなり劇的に見せ切り、聴かせ切って、見事この日のハイライトとなった。FOOL&SCISSORSのライブでここまでロックな風景が繰り広げられるとは正直思っていなかった。FOOL&SCISSORS実際ロックなバンドであるのだけれどある意味一言では捕らえ難いバンドでもあり、そこが少しもどかし部分でもあったのだけれど、今回新旧織り交ぜた選曲でありながら、完全にもう新たなフェーズに突入した 2009年型FOOL&SCISSORSを垣間見れたと思う。2009年のFOOL&SCISSORSに益々期待。(加)