2011.11 NOVEMBER
2011/11/3(thu) <shimokita round up 4>
【 DaisyBar 】 佐々木亮介 & 奥村大 / 中根大輔 Band / ミックスナッツハウス The cold tommy / empty page / POP CHOCOLAT / BAND A / ヤーチャイカ 【 Laguna 】 a flood of circle / 日本松ひとみ / EG / 村田知哉Quip マガジン企画による下北沢のライブハウス数店舗を結んでの所謂サーキット型、フェス型イベント。もう今年で 4 回目という事ですが、 DaisyBar 、 Laguna は、今年から参加。狭い地域にライブハウスが密集している下北沢という地域ならではだと思うけれど、こうしたサーキット型フェスに年に何本か参加させてもらっているのですが、企画者それぞれの色があったり、それぞれの下北沢だったり、音楽だったりの捉え方が見えて面白いなと思います。またその反面ウチの様なキャパの小さいハコは、ちょっとこういうイベントでは不利だよなーと言うのも正直あるのですが、何というか、キャパオンリーで見られるというか、キャパだけで戦っている感じになってしまうというか。とは言いつつ各企画者の DaisyBar のイメージとか捉え方も逆に見えて面白い部分もあります。 DaisyBar にこんなバンド入ってるんだーというのもあったり。
そして round up 。なんといきなり Laguna トップに、 a flood of circle 。これはバンド側の意向が強かった様で、事前に勿論 Quip や、バンドサイドからも相談はあったのですが、ホントかなりのチャレンジで、正直 a flood of circle チームだからこそやった部分は大きい。そういう意味ではこの round up は、何かみんなで作っている感じで面白かった。と、言う訳で、 a flood of circle 。この日はニューアルバムから先行してシングル二枚が発売され、ニューアルバム発売三週間前というタイミングでのライブ。このニューアルバム「 LOVE IS LIKE A ROCK'N'ROLL 」は、 a flood of circle のこんなロックンロールアルバム聴きたかった、と言う個人的な欲求の更に上を行く突き抜けたロックンロールアルバムで、こうした突き抜けたロックンロールアルバム自体ここ最近日本ではなかったんではないかと思う内容。
そんな訳で彼等のライブへの期待が高まる訳で、この日 open 前には既に長い列。そして open と共に Laguna のフロアが埋まってゆきライブが始まる前には早々に入場規制。ステージが見えない位置で音だけでもという方も含めかなりの人数に膨れあがった所で、 a flood of circle の 4 人登場。まずはゆるやかにブルージーなセッション的なイントロから一曲目「 Hide & Seek Blues 」へ。最初からアッパーに行くというより、 MC でも言っていたけれど今回の bar ツアーは横ノリに重きを置いたと言った感じ。そして、同じく MC で「メンバーよりもお客さんの方が近い」と言っていた様に、ホントもう目の前にお客さんという感じ。この日の MC は、かなりゆったりとアットホームな印象でした。
選曲的には、ニューアルバムからの楽曲が中心。その中にあって後半に披露された初期の楽曲「 308 」。個人的にはこの日のハイライト。 a flood of circle が DaisyBar に出始めてくれた当初から演奏されてた曲で、絶望とシニシズムというか、ロックのそうした部分が表現されている歌詞も素晴らしくよくて、当時は、 DaisyBar で彼等がこの楽曲を演奏してた時は、まだそんなにお客さんもいなくて、こんな良い曲なのに、もっと沢山の人に聴いて欲しいなんて思っていたけれど、これだけ沢山の人に届いている現実にぐっときました。そして、「 308 」の世界が沈んで行くのを静かに眺めている世界から一転、「濁った風の中君と歩く」という 2011 年以降を生き抜く覚悟というか、日常の中で小さくファイティングポーズを取る様なフレーズがちりばめられた「 I Love You 」を披露。フロアの熱を更に上げて終了。
正直、 a flood of circle の道のりは、デビューしてからも順風満帆という訳ではなかったけれど、紆余曲折を経て、こうした最高のロックンロールアルバムが生まれた事は本当に素晴らしいと思う。彼等の初期の曲、「像のブルース」の中で「俺は知っている やがてくる最後を 君も知ってるだろ だからやめないのさ」と言うフレーズがあるけれど、まさにその初期衝動で、何があっても転がり続け突き進む彼等の姿を久し振りに見れて嬉しかった。早くまた彼等のライブを観たい。 ( 加 )