2025年10月26日
GROOVY PARK
The Child's/MUSIQA/Nouchy/ザビエルエリザベス
Oasisが再結成を果たし来日。街ではOasisのロゴジャージやTシャツなどが溢れる2025年10月。それも私の様なリアルタイム世代だけでなく、十代、二十代といった新しい世代にそんなロックンロールが届いてる模様。ただ毎週更新されるメインストリームのニューリリースプレイリストを見るとロックンロールバンド少なめ。まだまだロックンロール大復活と単純に言ってしまえる程無邪気にはなれないけれど、やっぱりそうやって新しい世代にもロックバンドが聴かれているのはライブハウスの現場でも肌で感じる。そして新しい世代のインディロックバンドも増えてきた。そんななかで伝統的なソウルやR&Bから連なるブラックミュージックやロックンロール、そしてそのポップネスを落としこんでいるバンドが目立つ。それが2025年的な雰囲気で気分なのでは。そんなことを考えながら組んだこの日のイベント。まず登場はザビエルエリザベス。DaisyBar初登場。4人編成。一曲目からファンキーなギターのカッティングとリズムでフロアをダンサブルに揺さぶる。GROOVYなリズムにキャッチーでメロウなメロディーを乗せた楽曲あり。音源の印象より更にフィジカルなパフォーマンスでイベントのトップを見事に飾った。そして二番手はNouchy。ボーカル、ギター、ベース、ドラムにキーボードの5人組。前回9月がDaisyBar初登場にして初ライブ。その初ライブに先立ち、発表、公開されたファンキーな楽曲「l&h」の注目度も高く、その初ライブでもガッツリ存在感を示くれていた。それから約二ヶ月の期間を経ての登場。その間にもライブを重ねてきたことで、前回見られた様な堅さも消え、更にフィジカルに。ボーカル村井の動きも更にダンサブル且つアクティブに。そしてギター齋藤のボーカルパートもより際立ちバンドアンサブルも更に強固になり、シャープ且つFUNKYなSHOWを展開してくれた。そして三番手MUSIQA。ボーカル、ギター×2、ベース、ドラム、キーボードという編成の十代6人組。5月の初登場後もDaisyBarへの出演を重ね、DaisyBarのステージも様になってきた。メンバー6人の大所帯でのワチャワチャ感ありながら、サウンド的にもキャラクター的にもそれぞれが際立ち、そしてバンドとしてまとまっていく。サウンドも立ち姿もロックバンド然とし、往年の海外のロックンロールバンドも想起させるし、更にはゼロ年代以降のインディロックバンドをも想起させる。彼等のパフォーマンスに呼応する様にフロアを埋めたオーディエンスもうねる。そのフロアの雰囲気は所謂ロック的なノリとも違う、ヒップホップのライブにも近いとも感じる。まさにあたらしい時代の始まるを予感させるパフォーマンスだった。そしてトリはThe Child's。シンプルなスリーピースバンド。メンバー三人がそれぞれボーカルを取るスタイル。自由に弾きまくり音を繰り出すギター、そして歌詞のフレーズもリズムに変化してゆく。「ママチャリ」「太陽が昇る」というシンプルな言葉がリピートされ、演奏も気持ちもUPしてゆく。それだけで何か愉快な気持ちになる。エモーショナルなメッセージが必ずしも必要ではなく只々人力で繰り出されるGROOVEに身を任せ踊るのもバンドの醍醐味だとあらため思わせてくれる。この日出演したバンドの中では一番メンバー数少ないけれど、三人が身体を駆使して、爽快なライブを作りあげ、この日を締め括ってくれた。コスパ、タイパなどと言いがちな昨今。バンドなんて一番そこから遠い所にいる訳だけれど、コスパ、タイパとかつまらない事を言っていては得られない、自分を出し切るに値する何かがバンドには確実にある。自らの全てを出し切ろうとする4バンドと、その熱を受け止めるオーディエンスを見てそんな事をあらためて思った。(加)

