この日は当初、moll企画による数式とライオン、SuperBackを招いての3マンライブの予定であった。しかしながら、諸々の情勢を考慮し、その3マンは延期となり(延期日程12/16に決定)、替わってmoll生配信にての無観客ワンマン“CONFIDENTIAL 2”の開催が決定。この“CONFIDENTIAL ”の1回目は昨年の6月。DaisyBarがライブを開催出来ずにいたこの時期、配信ライブを模索しているなか、このmollが口火を切ってくれ、無観客配信ワンマンライブとして開催してくれたがのがこの“CONFIDENTIAL”の第1回目。DaisyBarもそれから数多く配信を行ったきたけれど、それは、mollが一番最初にそこにトライしてくれたからこそ。本当に感謝。そして今回はその2回目という事に。この日は、無観客のワンマン配信ならではの仕掛けも盛り沢山。まずオープニングアニメ映像あり。元ネタ、藤子不二雄Aしかわからなかったけれど、こうした中にもサンプリングを盛り込んでくるのが彼等らしい。彼等のサウンドも、ルックから想像する様なハードロック的な部分も見られるけれど、90年代インディロック、オルタナロック、さらには60年代、70年代のファンク等の影響やリファレンスもあり、本当に見ていて聴いていて楽しい。そしてライブの方は、この日の特別バージョンという事で、打ち込み音源とバンドの同期演奏でGunji君がベースを置いてハンドマイクで唄う楽曲も披露。ラップ的なノリもあり。また後半で披露された、お馴染み「Loose」の同期バージョンは、ハイハットの刻みなどまさに打ち込みでなければ体現できない様な気持ちよさ。テクノ的というか、90年代デジロックという言葉があったけれどそうした雰囲気もありつつ、しっかりと今っぽさも感じるビート。更に彼等の魅力であるバンドとしてのGrooveもしっかり相まっていた。早いタイミングで配信にトライすると言う事もそうだけれど、貪欲に新しいモノを取り入れて行く彼等の姿勢や、遊び心がこういう所にも現れていた。そしてこの日対バンで出演する予定であった数式とライオン、SuperBackのカバーも披露。どちらも、そのバンドの魅力をキッチリと伝えるカバーで、延期となった企画への期待が更に高まった。そして通常のmollのライブパフォーマンスも鉄板。ロックの気持ち良さをまんま体現した様なリフやGrooveも健在。こうやってワンマンでトータルで見てみて、クラシックロックから、インディロック、ヒップホップまでロックヒストリー、ポップヒストリーを自由に横断する感覚が楽しく、そう言った意味でもミクスチャーオルタナロックバンドだとあらためて実感。この日はそうした彼等の王道のカッコ良さに加え、配信ならではのサービス精神とチャレンジ精神、遊び心満載の楽しいライブだった(この日カメラを担当していたのだけれど、どこを切り取っても画になるカッコよさだった)。配信でもキッチリ楽しませてくれる彼等だけれど、またライブハウスでもmollのその爆音、Grooveをガッツリ感じて欲しい。(加)