この日は、関西のFREE MEDIA ZINE SPICEによるイベント。今回東京での初となるイベント。今のインディーシーンをしっかり見ているというか、聴いていると言う事が伝わってくる、ツボを押さえつつ、意外性もある組み合わせ。そして当日蓋を開けてみると、オープンから絶え間なくお客さんがやって来てくれ、ライブが始まる頃には既にフロアーもかなりの人で、最終的には、ほぼソールドアウトと言ってよい満員状態。そんな熱を帯びた会場にまず登場したのはTHE FOREVERS。今年はSISTERJETの「勝手にPARTY」はじめ、何度となくDaisyBarに出演してくれている彼等。満員の会場全体に届くポップソング。この日もラストに演奏されたお馴染みの「Happy happy」で会場全体でHappy！happy！。ついつい一緒に口ずさんでしまう。ポップでいて要所要所にきっちりロックンロールを感じさせてくれる、間違いなしのパフォーマンスだった。そして二番手登場はTENDOUJI。気がつけば、ほぼ一年振りの出演。久々にDaisyBarで観たライブで、この一年、アルバムのリリース、怒濤のライブラッシュ等々を経て、自らを置ける状況をちゃんと作ってきているのを実感。その楽曲やパフォーマンス含め、海外バンドばりの雰囲気というか、来日感も出てきて、只楽しいだけでなく、頼もしくも感じた。そして登場したのはSlimcat。神戸のバンドながら、今年6月からほぼ毎月DaisyBarでもライブを行い、観る度にそのパフォーマンスがブラッシュアップされ、進化しているのが分かる。この日も 満員のお客さんを前に、更にシャープさを増して強くなっていた。ギターロック、ミクスチャー、パンクロック等々を呑み込んで、ポップにアウトプットするその楽曲と、絶賛成長中のパフォーマンスで、見事にお客さんを取り込んで会場の熱を更に上げた。その余韻の残るなか次に登場はYOUR ROMANCE。ニューウエイブだったり、東海岸インディポップ感を基調にしつつ、ライブでは骨太になったというか、ロック度数が上がっているという様な印象をもった。結果としてライブバンドとしての強度も増していて、並び的にやりずらさもあるかな、とも思ったけれど、こうしたロックバンドの中でもキッチリ存在感を示していた。そしてトリに登場したのは愛はズボーン。何年か前に出演してもらった時とは印象が変わっていて、フロアー仕様というか、サービス満点のガレージファンク。ライブ開始早々から風船飛び交い、終始ワッショイで(ってなんかレポートになってないけど)、そのお祭り感が、この日にきっちりハマって、大団円でイベントを締め括った。正直、この日、凄く良いメンツだと思っていた けど、満員に近くなるほどの人が集まるとは予想できてませんでした。ゴメンなさい。と、いうのも、関西のバンドが2組、そして東京チームも、どちらかと言うと海外のバンドにルーツを持っている様な、メインストリームの所謂ギターロックや、J-ROCKと少し距離ある3組だし、と思ったり。それでもこれだけのお客さんが集まったのも、企画者のしっかり発信するパワーだったり、バンドのパワーだったり、そしてリスナーのアンテナの感度の良さだったり、が、あったからだと思う。そこを信頼する部分は大事だな、と、あらためて思った。そしてイベントを通して、この企画で中心になっていたミヤビさんとYUTOさんの音楽愛と、バンド愛が強く伝わってきた。それが、バンドにも伝わっているし、こんな組合わ せ見たい、というか、これ、面白そう、と言うリスナーの要望にもマッチして、皆がHAPPYになる、そんな素晴らしいイベントだった。
