やっぱりDaisyBarで聴く「週刊誌」はグットくるし、アがるなーとか、そういった感慨が沸いてくるシーンも沢山あったけれど、そうした感情もバンバン追い抜いて、次から次にピークがやってくる。どこを切っても、見所、聴き所満載で、全パートハイライトみたいなライブ。密度濃くて情報量もハンパない。後半の怒濤のセットリストから、スパッとライブが終わった瞬間、思わず「カッコイイ!!」と、口に出して唸ってしまったし「ロックンロール!!」とガッツポーズをしてしまった。お前はいつも、ロックンロールって言葉で説明しようとするな、と言われそうだけど、シンプルにそう思った。圧巻。そしてクリープハイプのライブバンドとしてのカッコよさも、あらためて見せつけられた。武道館やホールでも、そのカッコよさを何度も見てきたけれど、そこを通過してきて、またこのDaisyBarに還って来た時の強靱さは「凄っ」としか言いようがない。それをこのフルサイズのワンマンで体感できたのはかなり贅沢。画面を通じて伝わってくる熱量も、生々しく圧倒的だった。メンバーの力の入り様とか、息使いとか、視線とか、ビシビシと伝わってきた。ライブ感満載のライブというか(なんか言葉が変だけれど)。普段、お客さんが入っている状態ではできない様な演出もあったりして、DaisyBarの違う一面もみられた。ライブハウスって生き物みたいだなと思うことがよくあるけれど、クリープハイプが思いきりDaisyBarに息を吹き込んで、ハコが一体となって暴れている様な、そんな感覚にもなった。毎年1月に、クリープハイプがDaisyBarでライブを行ってくれているけれど、そのライブに参加できる人数は、必然的にかなり限られてしまう。しかし、こうして配信という形で、多くの人とクリープハイプのDaisyBarでのライブをリアルタイムで共有できたのも貴重な体験だった。「#外に出す」でTwitter検索して、いろいろなリアクションを見ながら、ライブを共有するのも楽しかった。これも配信ならでは。クリープハイプにとっての数ヶ月振りのワンマン(こんなにライブをしていなかったことは、これまでなかったのではないだろうか)、そして貴重な配信ライブ、その会場にDaisyBarを選んでくれた事は本当に嬉しかったし、感謝しかない。このライブを観て思わず「ロックンロール!!」と思ってしまったと書いたけれど、ライブパフォーマンス自体は勿論、バンドの姿勢もそうだし、様々に散りばめられた、遊び心や、感情、そうした批評性というか、それを凝縮して、パフォーマンスに落とし込むパワーとか、そんなこんな全部ひっくるめてロックンロールと感じたんだと思う。そして当然それはポップでもあるし、そこに感動する。個人としても滅茶苦茶パワーをもらったし、ライブハウスとしても大きなエネルギーを注入してもらった。早くまた満員のお客さんとクリープハイプのライブを体感したい。(加)