DaisyBar17周年イベントの一環として組まれた2マン。それぞれ2組とも今から7〜8年位前、同じ様な時期にDaisyBarに出演してくれていた。オレンジスパイニクラブは改名前、まだ東京に拠点を移す前ということもあってイベントでの出演が多く、TENDOUJIは結成当初で、DaisyBarのブッキングイベントでの出演が多く、当時はDaisyBarでこの2組が出くわすことはなかった。そして、その後の活動を経てこうして、多くのお客さんがDaisyBarを埋めてくている、SOLDOUTの状態で、そしてこのアニバーサリー月間にこの2組が顔合わせが実現したことは嬉しい限り。実際にありそうで無かった顔合わせ。まず、オレンジスパイニクラブ。きっちりとヒット曲もやるカッコ良さ。そうした彼等の楽曲を聴いていると、ポップなんだけど、というか、ポップだからこその、いかがわしい感じというか、こちらの価値観を少しづつズラして行くというか、我々の中にそっと入り込んで毒を置いて行くような、そんなポップが本来持つよい意味で危なっかしさがあって、ライブでみていてもそれをサクッとやってのけている様に見えた。そうした、ポップさの中にロックンロールモードもしっかり盛り込んで、彼等の根っこのロックな部分、パンクな部分もガツっとみせてくれた。そしてTENDOUJI。楽曲をバシバシ叩きだしつつ、フロアをブンブン揺さぶる。もう気分は西海岸!からの更に東海岸まで飛ばされた感じ。フロアでは、スマートフォン掲げる人もあり。コーチュラの動画とか、Travis Scottのライブ動画とかで観たような自由な雰囲気。世界の動きと連動して新しさを取り入れつつ、しっかりとロックや、インディロックの歴史、フォーマットを踏まえている所がまたこちらもカッコイイ。MCでは、彼等がDaisyBarに出始めていた当初の、ハコ側との(というか当時ブッカーとして声かけていた私との?)気持ち的な攻防戦の話もあり。個人的にもいろいろと初心に返った。と、いう事で、彼等のライブパフォーマンスの強さを証明する圧巻のライブだった。こうして2組のバンドのライブ、Groove、音圧を体で感じつつ、ロックって、ポップって、ライブってやっぱり最高!、そうそう、ライブハウスのこの感じ!!とシンプルに思った夜だった。(加)