Groovy Night vol.6

このGroovy Nightという企画は、吉田直樹君という個人が、企画しているイベント。個人と書いたけれど、特にライブハウスのスタッフやイベンターといった職業をしているという訳でなく、またレーベルだったり、もしくはバンドだったりに所属しているとこいう事でもない。DaisyBar含め、ライブハウスにバンドをよく観にきてくれているお客さん。そんな彼が、そうして自らライブに足を運んで、そこで出会ったバンド達を呼んで企画をやりたいと言う事で始まったイベント。みな最初はそうであるけれど、元々イベントなど企画した経験もゼロというなかからスタートし、昨年2019年6月に、見事第一回開催。そこから、今回で第6回目。今年の4月、DaisyBarの15周年という事で、企画してくれた第4回目は、緊急事態宣言の時期と重なり、中止になってしまったけれど、一年とちょっとで6回も企画を立てている事になる。なんの後ろ盾もない所から、企画、ブッキングも全て一人で行い、また、ある意味リスクも自ら背負いながら、個人の力で回数を重ね、ここまでやってきたのは、本当に凄い。今回は特に、4月の企画の中止を経て、世の中がこう言った状況に突入していった後に、新たに企画されたイベント。企画する側としても、いろんな思いもあったと思う。そんなこの日の先陣を切ったのはSomeday’s Gone。乾杯から始まり、その勢いのままアッパーな盛り上がり必至のギターロックサウンドで一気にパーティーモードに。そして宇都宮からescapes登場。ポップ且つガールズならではの勢いと元気溢れるGrooveで存在感を示した。3番手は、ここDaisyBarで自身のレコ発イベントも成功させたばかりのHammer Head Shark。ここまでのイベントの熱を引き受けつつ、フロアーを自らの空気へグイッと変化させる、益々凄みを増した圧巻のパフォーマンスを展開。そして4番手THE SQUID OLDMEN。フォーキーな雰囲気の楽曲を、まさにロックロールと言いたくなる様なバンドサウンドで叩きつけてイベントの熱を更に上げ、そしてトリのせだいへ。平熱の中に内なる熱さを感じさせるオルタナサウンド。余裕も感じさせる貫禄のパフォーマンスできっちりイベントを締めくくった。各バンド、ジャンルやキャラクターもそれぞれだったけれど、イベントを通してみると、音楽性といった所とはまた違った部分での、共通のポジティブなバイブスや熱が沸き上がってきて、イベント独自のGrooveが生まれるのを感じた。お酒の消費量も含め、見事にこれぞライブハウスといった一夜で、その企画名通りイベント全体がGroovyだった。そして、こうした状況のなかで新たに企画を組んで、皆が最高の夜と感じられる時間をつくりだせたのも、出演してくれたバンド、来場してくれたお客さんあってこそではあるけれど、そこに企画者に対する、信頼と感謝があるからこそだと思った。またこういう状況で、企画をやろうと言ってくれたことに、ライブハウスとしても本当に嬉しかった。初期衝動と現場感覚溢れるGroovy Nightにこれからも期待。(加)