オレンジスパイニクラブ。突如現れ旋風を巻き起こしているこのバンド。元々、ザ・童貞ズ→The ドーテーズという名前でかなり前から活動していて、ザ・童貞ズ時代に、当時のDaisyBarスタッフの企画イベントでDaisyBarに出演してくれた事があった。確認してみたら2014年で、もう5年も前。それなりにキャリアを積んできているバンド。でも当時まだ十代で、もしかしたら高校生とか言ってた気もする。そのザ・童貞ズで、初めてDaisyBarに出た時の事は憶えていて、そのインパクトあるバンド名の印象もあったからか、対バンもアクとクセのあるバンドだったからか、ワチャワチャと元気のよいバンドだなー、と言う様な印象だった。そして時を経て、オレンジスパイニクラブとなった彼等の「キンモクセイ」のMVを見た時、昔と少し違うな、くらいの印象だった。今年になりBASEMENT-TIMESの企画で彼等のLIVEを観た時、 曲凄く良いなー、と驚かされてしまった。もう今更感満載で、もっと、MV見た時とか、いや、そもそも、5年前ザ・童貞ズのLIVEを観た時に気付けよ、と言う話なんだけど、なんなんだろう、このLIVEでの説得力。MVで観た「キンモクセイ」も更に立体的にきこえてくるというか。今回のシングルにも入っている「みょーじ」もLIVEで初めて聴いて、短い曲なんだけど、この短い曲でこれだけのことを言えるのかと、これぞロックだしポップと驚いた。と、言う事で、この日は、私なんかより、彼等の楽曲をしっかりとキャッチしてきたリスナーで、会場は満員のSOLD OUT。凄い速度で彼等の存在が広がっているのを実感。そして、この日のLIVEであらためて、彼等の楽曲のよさ、LIVEのよさを見せつけられた。オレンジスパイニクラブの楽曲は、君の事を理解しようとしても理解できない、同じく私の事を理解して欲しいけど理解してもらえない、そんな君と私の物語。君と私との距離が近くなったり離れたり。でも、そんな事をいちいち考えてしまうのは、メンドくさい「私」ってのがあるからで、やっぱりそんな「私」ってなんなんだろう。そんな事を曲を聴きながら、その曲に入りこんで一緒になって思ったり、いろんなシーンを頭の中で巡らせたり。もうそれだけでグットくる。それでいて彼等のどこか乾いて、クールな所とか、ボーカルのユウスケの唄とか表現力あって、多 彩で感情的で、熱いけど、エモくならない所とか、そういう所がカッコイイ。私なんか、彼等のリスナー歴かなり浅いけど、それでもこれだけ語れてしまうし、語りたくなってしまう。そしてこの日は、そんな素晴らしいLIVEを観たお客さんの熱を受け、アンコールに2回応えたのだけど、2度目のアンコールでやる曲が無いと言って、披露したThe ドーテーズ時代の楽曲「イージーゴーイング」が、これまた素晴らしかった。最後に「Everything’s Gonna Be Alright」と唄われた時には、もうストライク!!って感じでズバッと来た。何故今、「Everything’s Gonna Be Alright」なのかってのを語りだすと、また長くなるけど、もう時代的感性というかポップ感覚としか言いようがない。もう彼等の魅力と可能性に完全にやられました。(加)