時速36km、そのバンドの勢いを存分に見せつけた8/12の企画、そこで発表された、初の全国流通盤CD「まだ俺になる前の俺に。」がいよいよ発売!!。それを前にしての先行レコ発イベント。もうまさにな見応えと期待感溢れる3マン。まずトップはSonoSheet。熱、こもりまくった青春感溢れるパフォーマンスも、全くあざとく見えないリアルさでグッと来た。そして二番手はNOWEATHER。相変わらずのGroove感は、もうホントカッコイイ。ギターボーカルの大畑カズキが「心で聴くんじゃなく、心臓で聴け」と言ってたのが凄かった。いや、もうそれくらいフィジカルにも訴えかけるパフォーマンスだった。そしてトリは、当然時速36km。このバンドを聴いていると、切なくなるというか、グイッとえぐら れる感覚になる。この曲凄い好きだけど聴くとなんかいろいろもってかれてしまって、聴くタイミングとかシチュエーションとか、体調とか選ばないとヤバイ事になるわー、みたいな。わかりやすく言うと、BGMにする事を許さないというか。私にとって時速36kmはそんなバンド。そして、あと、ニルヴァーナとか尾崎豊とかThe Smiths等が、その類のバンドなのですが、その辺は、自分が彼等を聴いてた時期の記憶と結び付いたりすることに拠る所が大きいと思うのだけど、時速36kmに関しては、まさにリアルタイムで聴いているバンドなのに、何故か、そういう所をえぐってくる。NOWEATHERの大畑カズキがMCで(正確ではないですが)、時速36kmは、何か思い出させるバンド、と言っていて、確かになと思った。彼等の曲の中には、大人になる事に対する葛藤というモノが根底にあって、それがギターボーカルの仲川慎之介の声とバンドの性急なGrooveで、こちらに迫ってくる。そして様々な、引っかかりある、どこかで聞いたけど、こんな組合わせなかったかもなフレーズ。それが世代を超えて何かを思い起こさせ、訴えかけてくる。尾崎豊にしてもニ ルヴァーナにしても、ロックンロールって、大人(社会)と私との間に葛藤があって、時速36kmもまさにそう言った事も唄われているのだけれど、前述の2組の様なデッドエンド感が無い、良い意味の清々しさがある。なんだろう、時速36kmを聴いていると感じる大声で叫びながら、夕陽に向って駆け出したくなる様なこの衝動。なんかそれで何も解決しないけど、なんかどうでも良くなるのではないか。いや、もしかして解決しちゃってるのかも。<夢を見ている>でのシンガロングは、なんかもう感動的だった。一瞬で世界は変わるし、この一瞬は永遠なのかもしれない。そんな刹那が続いて日々は続いてゆくのかと。時速36km、彼等のこれからがまたまた楽しみになった。(加)